2024年03月28日( 木 )

台湾民進党の主席が安倍首相と極秘会談?

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kaidan 日本を訪れた台湾野党・民進党の蔡英文主席が10月上旬、滞在期間中に、安倍晋三首相と極秘裏に会談したのではないかという情報が、日本と台湾の一部のメディアで飛び交っている。

 10月6日に来日した蔡英文氏は、在日台湾人後援会の会合や山口県の訪問などの過密スケジュールをこなしたが、10月8日の昼、都内の「同一ホテルで同一時刻」に安倍首相といたことが報道陣の調べで明るみになった。該当する時間帯に、日本政府側の外交、情報分野に携わる複数の高官がホテルを出入りする姿も確認されており「意図的に会談が組まれた」という見方も広がっている。

 日台双方の関係者とも会談開催を否定しているが、否定するのは「中国が文句を言ってくる」という事態を避けるため、双方ともコンセンサスをとっているとの見方が有力だ。この会談に関して、中国側は日本側に対して正式な批判行動は行なっていないが、批判することで、日台両国の世論が「反中国」を高めるのを警戒しての自粛とも解釈されている。

 台湾メディアも、この極秘裏の会談(?)について報じている。報道では、蔡主席の行動を好意的に解釈。民進党は現時点では野党であるが、来年1月の総統選で蔡氏が総統に就任する可能性が高く、その観測の中で「日本相手に堂々とした外交能力がある」「頼もしい女性政治家」と評価した論調が高まっている。

 蔡氏は、8日だけでなく9日午前中にも内閣府の庁舎に入る姿がマスコミに目撃されている。蔡氏自身は「関係者と、今後の日台協力などについて話し合った」と答えており、8日、9日は日本首脳クラスとの会談を行なった可能性は濃厚だ。

 次期総統選では、当選がほぼ確実視されるなかで、蔡主席は早くも、当選後を見据えた動きに入っていると見られている。

【杉本 尚丈】

 

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