2024年04月25日( 木 )

日銀短観、非製造業は中小企業も景況感プラス

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 3日に日銀が発表した2017年6月の日銀短観(全国10,725社が回答)は、繊維、紙・パルプなど一部を除いて多くの業種が「景気が良い」と回答した。
 中小企業(5,629社)では業種による偏りが大きく、繊維(-20、「良い」から「悪い」を引いたポイント。以下同)、紙・パルプ(-17)など軽工業関係で厳しい景況判断を下した一方、建設(+16)、不動産(+14)、物品賃貸(18)、通信(+24)など非製造業では多くの業種で好況と見ている。
 全体でみると、製造業の中小企業では業況が「良い」と判断した企業が24%、「さほど良くない」が59%、「悪い」が17%。非製造業では「良い」21%、「さほど良くない」65%、悪い「14%」であった。

 依然として非製造業は好況を呈しているものの、先の見通しを決して楽観視していないこともわかる。
 長いデフレ下で慎重な判断を下す傾向が強まったのか、もしくは建設・不動産の「バブル崩壊」を警戒しているのだろうか。

 好況の間に経営体力を蓄えることができるかどうかが、今後を占ううえで重要なポイントになることは間違いない。

【深水 央】

 

関連記事