フォーシー・ランチ～乗馬を通じて得られる『気づき』

一般

2017年11月8日 15:10

ツイート

　佐賀県唐津市佐志――緑に囲まれた自然豊かなこの場所に、夫婦が切り盛りする乗馬クラブがある。クラブの名前は「４C RANCH（フォーシー・ランチ）」。
同クラブには、５頭の馬がおり（うち１頭はポニー）、体験乗馬や本格的な乗馬レッスンなどのサービスを提供している。馬と心を通わせ一歩いっぽ歩みを進めていくことで、体験者は普段意識しないコミュニケーション（意思疎通）の大変さと、自分の思いが相手に伝わることの喜びに改めて気づかされるはずだ。

広々とした空間で自然本来の時間の流れを体感しよう」

こちらがビクついていれば、馬も警戒してしまう

　広々とした敷地を持つ同クラブだが、整地したのは何と同クラブの代表を務める宮崎一也氏自身である。学卒後、さまざまな経験を積むなかで、宮崎代表は建設機械の操作技能も習得。友人たちの力も借りて、４C RANCHをゼロから作り上げた。

　「26歳の時に４C RANCHをオープンさせ、おかげさまで15年目に入りました。オープン当初は妻の作った料理を振る舞うかたちでレストランも手がけていました。地元の方がお客様としてクラブに足を運んでくださっていましたが、『観光牧場として勝負しても大手の牧場には敵わない』と考え、2011年頃にレストランを止めました。そして、体験乗馬や乗馬レッスンを主体とする現在のスタイルになりました。夫婦２人で切り盛りしていますので、レッスンは１日５回が限度です。それ以上は私たち夫婦だけでなく、馬も疲れ果てしまいます。無理なく対応できる範囲で最高のサービスを提供する――その実現に向けて会員事業も展開し、今では20名以上の会員様に馬との触れ合いを楽しんでいただいています。会員様は県外の方が多いですが、健康維持や気分転換を目的に定期的に訪れてくれます。乗馬を通じて、普段使わなくなってしまった人間本来の力――第六感を磨くなど、より多くの『気づき』を得ていただければと考えています」（宮崎代表）。

　乗馬は現代社会で生きていくうえで優先の高いものではないかもしれないが、経験することで得られることもある。宮﨑代表の言葉を借りれば、それは普段は気にも留めないことに対する「気づき」であり、自ら思考する力や共感力の向上にもつながる。百聞は一見にしかず。まずは体験してみてはどうだろうか。