2024年04月17日( 水 )

事業着手から半世紀を経て、国道3号線・博多バイパスがまもなく全線開通

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工事が進められている水谷2丁目付近

 福岡市東区で進められている国道3号線の「博多バイパス」の整備工事が、いよいよ大詰めを迎えている。現在、工事が進められているのは博多バイパスの最終区間で、ちょうど千早駅(JR/西鉄)の南側付近の水谷2丁目から、九州産業大学付近の下原1丁目までを結ぶ約3.3km。工事は2018年3月までを予定しており、完成すれば、博多バイパスは事業着手から半世紀を経て、全線開通に漕ぎ着けることになる。

 博多バイパスは、新二又瀬橋交差点(二又瀬)から下原中央交差点(下原1丁目)までを結ぶ7.7kmの区間。まだ戦後間もない1946年度に都市計画で決定され、68年度に事業着手。71年度に工事が始まってから段階的に工事が進められ、2008年度までに約4.4km(一部は暫定5車線)が開通していた。
 今回18年3月の全線開通により、今後は国道3号線の交通混雑の緩和による通勤や買い物などの暮らしの快適性向上に加え、生活道路の安全性の向上、業務・物流の生産性向上などが期待されている。

 現在、工事が進められている最終区間の近隣には、近年急速に開発が進行した千早エリアがあるほか、アイランドシティや香椎浜、香椎駅周辺など、いずれも都市開発の動きが活発なエリアが多い。
 また、博多バイパスの終点となる下原中央交差点付近には、16年2月に閉場した東部市場跡地がある。約2.2haの広さの同跡地においては、すでに大和リース(株)(大阪市中央区)が事業者に決定しており、同社の提案によれば、「Community Terrace SHIMOBARU」をコンセプトに商業施設のほか、広場やイベント空間などのコミュニティスペース、医療施設などが整備されていく予定。完成すれば、東区にまた1つ新たなランドマークが誕生することになる。

 間もなく全線開通を迎える博多バイパス。慢性化していた香椎周辺の交通渋滞緩和や交通・物流拠点へのアクセス改善につながるだけでなく、近隣一体での都市開発に拍車がかかることも期待したい。

【坂田 憲治】

 

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