2024年03月29日( 金 )

モンスター安倍チルドレン「長尾敬」でセクハラ被害が拡大

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とまらない内部崩壊

 オトモダチ優遇政治(森友・加計)と高級官僚のセクハラ問題で支持率急落の安倍政権。セクハラ問題では、麻生太郎大臣以下財務省による被害女性に名乗り出るようにと求める対応に「セカンドレイプ」と非難が殺到。さらに、安倍首相への追撃が“自民党内部”から放たれた。

とはいっても、良識的な批判ではなく、擁護するつもりがさらに墓穴を掘るかたちとなった“デキの悪い”安倍チルドレンの所業である。

 今回の“戦犯”は、長尾敬(ながお・たかし)衆議院議員。長尾氏は、もともとは民主党だったが、2012年11月の衆議院解散後、同党を離れ、安倍首相から拾われるかたちで自民党へ鞍替え。自民党公認候補としては、14年12月の衆院選で比例復活当選し、17年10月の衆院選(大阪14区)で再選し、現在3期目である。

 長尾氏は、ツイッターの自身のアカウントで、セクハラ問題に対し、「Me Too」のカードを持って抗議する女性を中心とした野党議員の写真を引用し、「こちらの方々は、少なくとも私にとって、セクハラとは縁遠い方々です」などと発言。これに対し、「女性を見てセクハラの対象かどうかを判断していること自体がセクハラ」との批判が起きている。

 実は、問題発言はこれが1度目ではない。長尾氏は15年6月、安倍首相に近い自民党政治家で開いた勉強会で、沖縄メディアについて、「沖縄のゆがんだ世論」「左翼勢力に完全に乗っ取られている沖縄メディア」と言論封殺発言を行っていた。

 また、いわゆる「政治とカネ」問題も発覚している。12年分の政治資金収支報告書で、自民党本部から寄附された500万円が記載されていなかったことが調査報道サイト「HUNTER」の調べで判明している(参照記事)。

 民主党離党後、選挙資金集めに苦労していた長尾氏に安倍首相から裏金が流れたとの話もある。この時の選挙で、安倍首相は、長尾氏とともに行った選挙期間中の街頭演説で追加公認を発表するなど、熱烈な応援を見せた(結果は落選)。
 一蓮托生、安倍首相あっての自分という自覚があるのか、何とか政権の立て直しを図ろうと必死な長尾氏。傍から見れば、政権の傷口に塩を塗りたくっているようにしか見えないが・・・。確実にいえるのは、疑惑のタネを産む“オトモダチ”といい、足を引っ張りまくる子飼いの議員といい、安倍首相には“人を見る目”がないということだろう。

【山下 康太】

 

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