2024年03月29日( 金 )

連載・インフラと私~ドボク馬鹿になったらダメ。ドボクに埋もれるな!

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北九州市建設局道路部道路維持課長 石川 達郎 氏

北九州市建設局道路部道路維持課長 石川 達郎 氏

 バブル期に北九州市役所入り。周りから「なんで市役所なんかに?」と訝られた。「公務員だった父親の影響が大きかった」と振り返る。大学では土木を学んだが、「役所の土木って、何だろう?」という戸惑いの中、役人人生をスタートさせた。最初の仕事は八幡西区の区画整理事業。「自分がまちづくりをした」という思い入れが強く残った。後年、自分が線を引いた場所に自宅を構える。

 今の主な仕事は、道路などのインフラ修繕。市では、照明灯の倒壊が発生するなど、さまざまなインフラにガタがきている。台帳が整備できていないなど、市の管理態勢にも問題は多い。この「恥ずかしい話」を何とかしようと、インフラに関するデータベースの整理、点検方針の策定など、必要な仕組みづくりを模索する。

 市役所勤務で気づいたのは、「ドボク馬鹿になったらダメ」ということ。たとえば、ドボク屋はインフラのことは考えるが、福祉や教育のことは考えない。まちづくりは全市的に取り組むべきだが、実際は部署ごとに物事が進められる。縦割り行政の弊害だ。より良いまちづくりのためには、「部署間の調整、連携が必要だ」と警鐘を鳴らす。

 若いドボク屋には、「ドボクの仕事から一度は離れろ」と勧めている。「ドボクの古い体質」にドップリ浸かっていると、「時代の変化などからズレる」と考えるからだ。「絶対にドボクに埋もれるな!」が口癖になっている。1967年6月18日生まれの50歳。趣味は酒。

【大石 恭正】

 

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