北九州ウォーターサービス パプアニューギニア下水処理場の運転管理に社員派遣
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(株)北九州ウォーターサービス(富増健次社長、以下KWS)は、日本の有償資金協力の新しいスキームである本邦技術活用条件(STEP)として、現在建設中のパプアニューギニアのポートモレスビー市内の下水処理場で、O&M(運転維持管理)指導を行うため、KWS社員3名を延べ15.5カ月間現地に派遣する。
O&M 指導は、水処理プラントを担当する(株)日立製作所からのオファーをKWSが受託したもの。現地では、O&M指導のほか、水質分析や汚泥脱水に係る技術指導なども手がける。今回の下水処理場建設は、水関連のSTEP案件としては初。建設工事を請け負っているのは大日本土木・日立製作所JV。受注金額は133億円。今年11月の竣工を目指している。
現地では11月、太平洋島嶼国として初のアジア太平洋経済協力閣僚会議(APEC)サミットも開催されることになっている。パプアニューギニアでの日本の水インフラ関連の動向は、アジア各国から注目を集めそうだ。
今年6月から12.5カ月間の予定で派遣されるのは西尾弘伸KWS海外事業担当課長。(株)神鋼環境ソリューションや(株)タカギで、海外事業や研究開発などに携わった経歴をもち、今年1月からKWSの海外事業部に勤務している。
ポートモレスビー市の人口は約29万人。沿岸部には下水処理場がなく、サンゴ礁などの海洋環境、住民の生活環境が悪化していた。JICAは、有償資金協力事業のSTEP案件として、2009年にポートモレスビー下水道整備事業を同国と締結。オキシデーションディッチ法による下水処理場(処理能力2万5,700m3/日)建設のほか、下水管きょの敷設などを行っている。【大石 恭正】
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