2024年04月19日( 金 )

博多の「千鳥屋饅頭総本舗」を訴えた関西の「千鳥屋宗家」が敗訴

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 関西を中心に和菓子販売を行う「千鳥屋宗家」(代表銘菓に『本千鳥 千鳥饅頭』など)が、福岡市に本社がある「千鳥屋饅頭総本舗」(代表銘菓に『千鳥饅頭』など)に対し「チロリアン」などの関西地区での販売差し止めを求めた訴訟で、大阪地裁は11日、千鳥屋宗家の請求を棄却した。
 千鳥屋総本舗は2011年から関西でチロリアンを販売していた。

 両社はルーツを同じくする企業。昭和期に千鳥屋の事業を拡大した女性が、その息子4人を経営に参加させ、次男は九州で千鳥屋総本舗を、三男は関西で千鳥屋宗家をそれぞれ設立していた。

 裁判で「千鳥屋宗家」は「それぞれの地域外で屋号を使った菓子類の販売をせず、競合を避けると兄弟間で合意していた」として、千鳥屋宗家の関西での独占的事業権を主張したが、高松宏之裁判長は「お互いの事業に口出ししないと兄弟間で合意したにすぎず、販売地域の競合を避ける合意がなされたとは認められない」として訴えを退けた。

 

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