2024年04月18日( 木 )

赤字でもいい会社の条件

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 企業には社会的な役割もありますが、根本は営利を目的として存在する組織体です。付加価値を生み出し、商品やサービスを社会に提供して対価を得ます。存続するには利益を出し続けねばならず、赤字は企業にとって大きなマイナス要因です。継続的に赤字が続けば、資産を食い潰し、いずれは倒産の憂き目に会うことになります。

 会社を見分ける場合、利益が出ているかどうか、黒字か赤字かは重要な指標になります。ただし、赤字でも良い会社もあります。これは経営戦略的に赤字にする場合があるからです。本当に良い会社かどうかを判断するには、その見極めが必要になります。とくに近年は、ビジネスモデルの変容が進んでおり、赤字の内容を詳しく見なければ良し悪しを判断することができません。

 サブスプリクション型と呼ばれるビジネスモデルがトレンドになっています。プロダクト販売型と呼ばれる従来のモデルは、製品をつくって販売するというものです。一方でサブスプリクション型は、物を販売するのではなく継続的にサービスを提供するもので、定額制の動画配信サービスや音楽配信サービスが代表的です。企業、ユーザー、双方にメリットがあることでビジネスモデルのシフトが進んでいるのです。

 ユーザーのメリットは省略しますが、企業のメリットには、売上高を安定させることができる、将来の収益予想が容易になるといった面があります。会員数と利用料金を掛け合わせれば売上高になるのですから、経営戦略の立案が容易になります。こうした背景から、現在も黒字を出すことはできるのだが、会員数の伸びが続いている間は赤字でもかまわず投資を重ね、指数関数的に成長スピードを上げるという方針になります。広告宣伝や投資を止めたとき、それまでの費用に比例して利益は大きくなります。赤字が大きくても、それに比例して利益も大きくなるためです。つまり、将来的に大きな利益を出すための赤字であり、赤字でもいい会社なのです。

 会社の良し悪しを判断するには、その会社のビジネスモデルの特徴を把握しておく必要があるでしょう。


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