2024年04月25日( 木 )

西中洲樋口建設と福岡市長の密接交際~関係企業に大量のパーティー券あっせんか

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 5月21日に建設業の廃業届を提出した西中洲樋口建設(本社:福岡市中央区)が、年1~2度開かれている高島宗一郎福岡市長の政治資金パーティーのパーティー券を下請業者などの仕事関係先に購入させ、多額の政治資金を市長側に提供するかたちとなっていたことがわかった。

 問題の政治資金パーティーは、市長の資金管理団体「アジアリーダー都市研究会」が年1~2度、市内のホテルで市政報告会として開催。同団体が福岡県選挙管理委員会に提出した政治資金収支報告書によれば、平成26、27、28年の3年間で計5回、総額1億4,654万円を集めていた。

 市長の政治資金パーティーに協力したという複数の企業に取材したところ、少ない時で2~3枚、多い時には30枚~50枚のパーティー券を購入するよう、西中洲樋口建設から依頼を受けたと証言している。

 その際、購入枚数が多い場合は、複数の名義にばらして購入するよう西中洲樋口建設側から指示を受けていたとしており、政治資金収支報告書に記載義務が生じる「20万円以上のパー券購入」を避ける狙いがあったとみられている。

取材班が入手した領収書の数々。パー券購入は西中洲樋口建設の依頼だったという
取材班が入手した領収書の数々。
パー券購入は西中洲樋口建設の依頼だったという

 パーティー券を購入していたのは、西中洲樋口建設の取引先だけでも、数十社。ある関係者の話によれば、市長が政治資金パーティーを開くたび、西中洲樋口建設関係だけで1,000万円以上の政治資金が集まっていたという。関係者の話が事実なら、市長の政治資金パーティーの収入の少なくとも3分の1を同社が集めていたかたちとなる。

 政治資金規正法は、20万円以上のパーティー券購入をあっせんした者がいた場合、その者の氏名や住所、職業などを政治資金収支報告書に記載するよう義務付けているが、「アジアリーダー都市研究会」の平成26~28年の政治資金収支報告書には、“あっせん”についての記載はなく、市長側の政治資金収支報告に、疑念が生じる状況となっている。
 

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