「FUKUOKA growth next」も始動、勢いづく旧大名小学校跡地再開発(中)
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スタートアップの中心地「FUKUOKA growth next」
その旧大名小学校の校舎だが、再開発事業が着手されるまでの期間、2017年4月から18年9月にかけて暫定的に活用されている。それが、グローバル創業都市として勢いづく福岡に、新たなスタートアップ(比較的新しいビジネスで急成長し、市場開拓フェーズにある企業や事業)のプラットフォームとして誕生した、官民共働型スタートアップ支援施設「FUKUOKA growth next」だ。
「FUKUOKA growth next」では“将来のユニコーンを生み出す”ことをミッションに掲げ、スタートアップ企業や第二創業への支援を通じて、雇用創出や地域経済の発展に貢献。独自のスタートアップ支援システムによって、企業が「新たな価値を生み出すこと」「グローバルマーケットへチャレンジすること」を支援していく。 同施設では、総額400億円以上になるファンドを運営するベンチャーキャピタル(VC)各社および投資家との連携、メンタリングや交流会によるコミュニティ形成、インターネットインフラの無償提供、ヒューマンリソースの育成およびマッチングなど、スタートアップへのさまざまなサポートを行う。さらに施設内にはコワーキング・シェアスペース、DIYスタジオ、カフェ・バーなどが設置される。同施設の事業者は福岡市のほか、福岡地所(株)、さくらインターネット(株)、(株)アパマンショップホールディングスの3社となっている。
今年4月12日にスタートしたばかりの「FUKUOKA growth next」だが、以下、常駐アドバイザーを務める副事務局長の池田貴信氏(福岡地所(株))、インキュベーションマネージャーの油井佑樹氏(さくらインターネット(株))、事務局員の泉憲佑氏((株)アパマンショップリーシング)の3名に、詳しく話を聞いた。
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――まず、「FUKUOKA growth next」の基本的な設備・機能についてのご説明をお願いします。
泉 ここは元々が小学校の校舎なので、ネット環境も空調もありませんでしたし、電気も電灯しかありませんでした。まずはそれをオフィスとして使える設備に変更しています。
油井 全体としては、いくつかの設備・機能を設けていきます。スタートアップをスケールさせる、成長させるというのが「FUKUOKA growth next」の大きな目的の1つなので、基本的な機能として、スタートアップが入居する個室の「チームルーム」、そしてコワーキングスペースの固定席である「シェアオフィス」と、フリー席。スタートアップが入居できるものとしては、その3つがあります。それに加えて、スタートアップを起業支援して成長させる目的として、「FUKUOKA growth next」のなかに福岡市のスタートアップカフェも入ります。これらが、いわゆるスタートアップに対して提供する設備になります。
そのほか、モノづくりを簡単に楽しめるようなDIYスタジオ「GOODAYFAB DAIMYO」では、最新のデジタルファブリケーション機材を利用し、仕事のアイディアをカタチにする手伝いを行っていきます。あとはリラックスできるカフェスペースとして「ハニー珈琲」と、夜にお酒を飲みながら交流ができる「awabar」が入ります。
機能としてはそのように、スタートアップが働く場所のほかに、リラックススペースとしてのカフェとバーが備わっているという感じです。
――サービスや支援プログラムは、具体的にはどのようなものを提供していきますか。
油井 まずプログラムとしては、常駐のスタッフがしっかりとスタートアップのメンタリングを行います。ただアドバイスをする、話を聞くだけではなく、スタートアップと「この人がつながったらいいな」という人をちゃんとマッチングし、そしてコミュニティをつくっていくという機能を担っていきます。
――インキュベート施設として、VCや周りのサポートする人たちとマッチングさせるようなイメージですか。
油井 そうですね。もちろん常駐ではありませんが、月に何度かは全国からVCも来ますし、ピッチコンテストもあります。そうしたタイミングで、適切につなげていくという感覚です。
(つづく)
【坂田 憲治】法人名
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