2024年04月19日( 金 )

LANDICグループ25周年を迎えホールディングス制へ移行

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

(株)LANDICホールディングス

 ファミリー型マンション「アソシア」、都市型マンション「デュレジア」、資産活用型マンション「アソシアグロッツォ」を福岡市内だけでなく、九州各地で供給してきたLANDIC(ランディック)グループ。25周年を迎える2017年9月期には、ホールディングス化を果たし、グループ経営を本格化させた。

街のランドマークをつくる総合デベロッパーへ

 ――完成から長い時を経て『この街を代表する良いマンションですね』『あのマンションがあるあの街ね』という声をいただけることを願い、これまでマンションをつくってきました。たとえば、10年後に転勤のためマンションを売りたいというときに他物件と比べて10~20%高い値がつく人気物件というのが、中古マーケットでは存在します。そのような付加価値のあるマンションにすることで、街の景色や環境、住まう人も変わる『良い循環』を起こしていくことが、我々デベロッパーの役目でしょう。地域や福岡の魅力が増し、国土の付加価値を創造していくことが、地域や社会へのミッションだと考えています。

 マンションは分譲して終わりではありません。分譲後に『街のランドマーク』となり、付加価値の高い、色褪せない、親しまれるマンション(=コミュニティ)に成長していけるようなマンションを創っていきたいですね。

 ――こう話すのは、(株)LANDICホールディングスの中山朋幸社長だ。

ピンチをチャンスに変えたLANDICリバイバルプラン

 同社の躍進は、2009年から始まる。リーマン・ショックの影響を大きく受けた同年から、再興を図る「LANDICリバイバルプラン」がスタート。金融機関に対し、決算確定時だけでない定期的な決算報告を開始したほか、綿密な事業計画書を作成。リーマン・ショック直後、金融機関は不動産向け融資に消極的だったが、同社は完成在庫が少なかったことや仕込み適性を維持していたこと、リバイバルプランの着実な実行が評価され厳しい環境のなかでも堅調に業績を推移させてきた。

 売上高は右肩上がりで推移し、12年9月期には42億円、14年9月期は67億円を計上。15年9月期には単体で80億円の売上高を計上したほか、グループ売上高は100億円の大台を超えた。環境変化などのリスクに対して柔軟に対応すべく、賃貸事業でグループ販管費の半分を賄うことを目標にポートフォリオを構築。中古不動産再生事業では、東京、大阪をはじめ全国へ支店を開設し、今後はデベロッパー事業だけに頼らず、これら支店網を生かした総合不動産事業への移行を目指している。

新たなブランドメッセージは 「Is it New____?」

 設立25周年を迎える今年10月、同社は(株)ランディックアソシエイツを(株)LANDIC(ランディック)ホールディングスへ商号変更し、ホールディングス制に移行。デベロッパー事業は昨年新設した(株)LANDICへ分割し、ついにグループ経営に乗り出した。

 グループは、持株会社のLANDICホールディングス、デベロッパー事業をコアとするLANDIC、中古不動産再生事業のLANDICリアルティ、不動産賃貸事業をコアとするLANDICレジデンシャル、賃貸管理をコアとするLANDICソリューションの5社で構成される。

 分社およびグループ化の狙いは、幹部社員の育成と責任の明確化。今後はグループ経営を本格化させることで、シナジー効果を生み出し、事業コンセプトである『不動産価値創造企業としての存在意義の強化および確立』を目指す。25周年を迎え、グループ経営を本格化させたLANDICグループの新たなブランドメッセージは「Is it New____?」。これは、LANDICが「それは進化に繋がるのか」と自身に問いかけたメッセージである。リーマン・ショックを経て、リバイバルプランで再興を遂げた同社のこれからに注目したい。

【永上 隼人】

<COMPANY INFORMATION>
(株)LANDICホールディングス
代 表:中山 朋幸
所在地:福岡市博多区中洲5-3-8 アクア博多6F
設 立:1993年12月
資本金:5,000万円
グループ合計売上高:(17/9)165億円(予定)
TEL:092-283-3200
URL:http://www.landic.com

 

関連記事