◆ 01 どうする福岡空港/福岡都市圏経済界を襲う乱気流 1
失速か!新福岡空港建設/国土交通省の発表
◆ 02 対アジア拠点空港としての北九州空港整備考 その66回
日本航空山口・北九州支店/下川和雄支店長に聞く(1)
◆ 03 改革派前市長による希望の提言(9) 木下敏之前佐賀市長
佐賀県教育委員会との対立−1
バンクーバーのアトリエから見た福岡空港問題/ 田中勝
《失速か!新福岡空港建設/国土交通省の発表》
国土交通省の福岡空港総合的調査専門委員会(委員長/森地茂・政策研究大学院教授)が、6月30日に東京都内で開かれやがて離発着回数が容量限界を迎えるとされる福岡空港の対策案を示したという。ところが、この日の発表の内容が乱気流となって新空港の建設を悲願とする福岡都市圏の経済界を慌てさせているらしい。
ふるさと福岡・博多を離れてカナダ・バンクーバーに居を構え、酔狂にもネーティブアメリカンの言語研究とカナダ人に合気道の教えるようになって20年が経とうとしている。
おりしも、ふるさと福岡・博多は全国的に有名な博多祇園山笠の最中で、勇ましい博多っ子のかけ声とともに「山笠」が勇壮に町中を駆け回る季節だ。私も、福岡を離れる最後の年の夏には「赤手ぬぐい」という、そう、軍隊でいえば近衛兵に列せられる名誉に匹敵する位をいただき「赤手ぬぐい」を額に、まわし姿で博多の町を駆け抜けた。
同窓の友人のなかには、福岡・博多を代表する老舗の大店を継いでいたり、県会議員になっていたりしているやつもいる。彼らからすれば、そんな冷めた目で見るなよと言われそうだが、時差にして17時間のバンクーバーからふるさとの政財界を包み込む乱気流について考えてみた。
《PIへの政財界の反応》
ふるさと福岡の空港、福岡国際空港は、その混雑が激しく、限界と言われる14万回だかの発着回数に間もなく到達するといわれている。その対応策として新空港の建設が必要か、現在の空港を拡張し2本目の滑走路を建設するかという議論がここ4年ほどつづけられている。
今日までその議論の中心となってきたのが国と福岡県、福岡市で構成された福岡空港調査連絡調整会議が主催しておこなってきたPI/パブリック・インボルブメントであった。
福岡空港のパブリック・インボルブメント(以下PI)は、「福岡空港の総合的な調査」について、市民に対して積極的に情報を提供し、意見を収集しながら福岡空港の今後をどうするのか、その方向性を示そうという趣旨で行われてきた。
2005年の夏から行われてきたこのPIは、空港建設という大型公共事業に対する賛否も含めて福岡市民・県民にとって重要な問題であることから地元マスコミも常に注目してきた。
この、PI。新空港建設ありきで、議論を進める福岡都市圏の経済界にとっては、新空港建設に懐疑的な一般市民の声もオープンに反映されてしまうという点で、厄介者であったが、ここにきてある事情からPIこそが議論の主導権を握る鍵となっていた。
つづく
━━ 福岡空港を考えるサイト
福岡空港調査連絡調整会議 http://www.fukuokakuko-chosa.org/
120回連載★対アジア拠点空港としての北九州空港整備考 その66回
■北九州空港「より一層の需要掘起しに官民挙げての智恵と努力を!」
日本航空山口・北九州支店/下川和雄支店長に聞く
《堅調に推移する日航北九州路線の搭乗率》
Q/
まず最近の羽田・北九州路線の状況をお聞かせ下さい
下川/
一昨年の開港時は290座席のエアバスでスタートしたが、途中から150座席のMDと165座席の737型機に変更し、ダウンサイジングしたこともあり、1年目の約55%から2年目は約66%と堅調に搭乗率はアップしてきています。
特にクラスJは人気が高く、ほぼ満席の状況です。また最新鋭の737-800型機は低燃費で機内の快適性も大幅に向上しており、お客様からも好評を頂いております。
Q/
どういう利用者が多いのでしょうか
下川/
当社では羽田・北九州はビジネス路線と考えています。そのためビジネス利用に都合のいい朝と夕方の便に重点を置いています。ご利用者の出発地を見ても首都圏からと北九州からほぼ同じ割合です。
つづく(インタビュー・松尾潤二)
━━━━北九州空港を考えるサイト
北九州から飛ぶ東京! スターフライヤー http://www.starflyer.jp
1便5:30 北九州エアターミナル http://www.kitakyu-air.jp/
とべとべ北Q 北九州空港振興協議会 http://www.tobetobekita-q.jp/
行政コラム・改革派前市長による希望の提言(9) 木下敏之前佐賀市長
子育て支援と学校教育の充実 佐賀県教育委員会との対立−1
■二期目の最重点分野は子育て支援と教育の充実
就任後2年間は、バブル的な事業の整理と行政改革に重点を置きましたが、これから続く人口減少と働く世代の減少考えると、行政改革で生み出したお金を子育て支援策に集中して投資しようと考えました。
一期目の後の選挙は共産党との一騎打ちでしたので、無事に二期目に入ることが出来ましたが、二期目の私の選挙公約は、大きく2つ、産業振興と教育・子育て支援でした。
特に要望の強かった保育所の定員を約1,200名から、6年間で600名以上増やしました。待機児童の解消に努力した結果、2005年4月時点で何百人といた待機児童がゼロまであと一歩というところまで近づきました。
その他様々な対策を講じましたが、佐賀市の出生率は、1998年度が、1.48、2004年度が1.47で、減少を押しとどめることが出来た程度で、増加に転じるところまでは行きませんでした。
できれば、福岡市にある有名な高取保育園や仁愛保育園のような素晴らしい保育園ばかりにしたかったので、保育所の質の向上も応援したかったのですが、そこまでは出来ませんでした。
■西鉄バスジャック事件
私が佐賀市で行なわれていた公教育に強い疑問を持ったのは、2005年5月に発生した西鉄バスジャック事件でした。佐賀市内の高校生が事件を起こしたのですが、中学校でいじめられていたという噂が根強く流れていました。
市の教育委員会が調査したのですが、結局何もわからないままに終わりました。その時の関係者の受け答えや調査の不十分さが、疑問を抱くきっかけで、学校の先生も市の教育委員会の事務局も、住民の方も市長の方も向いていません。
県の教育委員会の方を向いています。小・中学校の先生の人事権は、市の教育委員会ではなく、実際は、県の教育委員会にあるからなのです(政令市は市役所に人事権があります)。
一般の教員の人事だけでなく、誰を校長にするかということさえも市の教育委員会では決定できないのですから、教育刷新どころではありません。
逆に言うと、これほど教育現場に県の教育委員会の影響力が強いので、文部省が動かなくても、都道府県がやる気になれば教育はいくらでも変えることができるのです。だから政令市は、やる気になれば、文部省の意向など関係なく、教育をいくらでも変えられます。
つづく
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