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環境ビジネスの発展で国は栄える~松本龍 環境大臣インタビュー(3)
政治
2011年1月29日 07:00

日本主導で前向きな取り組みを

民主党 衆議院議員 環境大臣 松本 龍 氏

<地球・人類益を第一に ルールづくり推進へ>

 ―各国との利害調整はできているのでしょうか。

民主党 衆議院議員 環境大臣 松本 龍 氏 松本 資源を提供する国は、利益を配分してもらい、生態系を元に戻す。遺伝子がほしい先進国の方は、ABSと呼ばれるアクセスと利益配分のルールがないと、遺伝資源の入手もままならず、場合によっては国際紛争に発展するおそれもあります。今回はそのルールがある程度できたわけです。先進国は資源確保がやりやすくなり、資源国は生態系を持続可能にできるシステムになったわけです。たとえば、ある生物資源から開発された医薬品から得られた利益を資源国に配分できるようになりました。

 ―米国や中国の立場は極めて微妙です。それぞれ大国としての威信と思惑があります。今後、地球温暖化対策をはじめとする地球レベルの環境対策とは、どういう方向に進むべきだとお考えですか。

 松本 地球温暖化については、昨年12月のCOP16において、先進国と途上国の双方が削減目標や行動計画を掲げ、取り組んでいくカンクン合意を採択することができました。今後は、すべての主要排出国がこれに参加して実効性のある枠組みを構築していくことが重要ですが、もちろん各国の思惑もあり、調整して1つの方向にまとめていくことは容易ではありません。
民主党 衆議院議員 環境大臣 松本 龍 氏 基本的なことを言わせていただければ、産業革命以来、大量消費し続けてきた石炭や石油燃料によって気候変動を招くほどのCO2を発生させてしまいました。しかも、第二次世界大戦後からこれまで65年間に排出した世界全体のCO2量というのは、想像を絶するものでしょう。日本をはじめ先進国は戦後この状態を甘受し、かわりに経済成長という果実を得てきたわけです。
 しかし、このままでは我々の子や孫達の時代には大変なことになる、という危機感を世界各国が共通認識として持つことが大事になります。異常気象や生態系の崩壊を食い止めるためにも自国の利益を優先させるのではなく、地球益、人類益を第一に考えた行動基準と言いますか、ルールづくりをさらに推進していくべきでしょう。そのことを世界に訴えていきたいと考えております。

(つづく)

【聞き手:弊社代表 児玉 直】

【文・構成:吉村 敏】

<プロフィール>
松本 龍(まつもと りゅう)
松本 龍(まつもと りゅう)1951年福岡市生まれ。馬出小学校、福岡中学校、福岡高校から中央大学へすすみ、政治学を専攻。80年、参議院議員・松本英一の秘書として政治の現場へ。90年、衆議院選挙に初当選。96年、国会等移転に関する特別委員会委員長。97年、商工委員会理事。2000年、環境委員会委員長。09年、衆議院七期に当選。10年、環境大臣、内閣府・防災担当大臣に就任。

▼関連リンク
環境ビジネスの発展で国は栄える~松本龍 環境大臣インタビュー(1)
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