ネットアイビーニュース

NET-IB NEWSネットアイビーニュース

サイト内検索


カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

社会

九州電力・第三者委員会「佐賀県知事⇒やらせメール」のロジック(前)
社会
2011年11月17日 07:00

 16日、九州電力(株)(本店:福岡市中央区、眞部利應社長、以下「九電」)は、同社HP上で元第三者委員会の名城大学教授・郷原信郎弁護士(委員長)、九州大学大学院 法学研究院・阿部道明教授、元第三者委員会の公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会理事の古谷由紀子氏の3名から受けた公開質問状に対する、眞部社長の回答を公開した。

 その内容からは、『古川康佐賀県知事と同知事と6月21日に面談した九電側の3名が否定していること』から、当時、佐賀支店長であった現・佐賀支社長が作成したメモ(以下、九電メモ)が、古川知事の面談時の発言と同様とする断定を事実として受け入れないという考えが読み取れる。

 公開質問状は、眞部社長が、古川知事の発言が「やらせメール」のきっかけとすることを「無実の人へ濡れ衣を着せるもの」との趣旨の発言をしたことの根拠を問い質すものであり、同社長が示した根拠は、『古川知事および同知事と面談した3名が否定していること』のみとなる。

 では、第三者委員会はどのような論理で、メモの内容が古川知事の発言と同様であると判断したのか――。

クリックで拡大。青下線はNET-IB編集部 第三者委員会の最終報告書には、古川知事は調査チームの質問書に対し、「真意はともかく、発言内容自体はメモのとおりであったことを基本的に認めている」(同報告書)とある。古川知事は、8月9日に開かれた佐賀県議会・原子力安全対策等特別委員会でも、趣旨やニュアンスが違うが、九電メモの内容の一部で同様の発言があったことを認めていた。

 しかし一方で、同特別委において古川知事が覚えていないとした九電メモの内容もあった。また、7月8日、九電・松尾新吾会長から古川知事への電話で、九電メモの内容に関する確認をしたところ「話した内容までは覚えていない」と返答。また、4、5日後、再度、松尾会長が同様の確認を電話でしたところ「考えてみたらそういうことを言った気がする」との返答があったという。九電メモの内容に関する古川知事の発言は一貫性がなく、その信ぴょう性は低いと言わざるを得ない。

 佐賀県議会は8月23日、同じ原子力安全対策等特別委員会に古川知事と面談した九電側の3名を招致し、九電メモの内容についての質問を行なった。そのなかで、メモを作成した佐賀支社長は「記憶違い」「聞き取り違い」「自分の想いが入った」などと説明。九電メモと古川知事の発言が同様のものであることを否定する内容の答弁を行なった。

 九電メモの内容に関して信ぴょう性が低い古川知事の説明と、「記憶違い」などと断言することではっきりと否定した九電側。一方、第三者委員会が同メモを『知事発言の唯一の具体的根拠』とした別の根拠は、佐賀支社長が面談時につくったという走り書きのメモ。その点について、「やらせメール」問題に関して現場の調査にあたった赤松幸夫弁護士以下12名の弁護士チームが作成した報告書に説明されている。

(つづく)
【山下 康太】

| (後) ≫

▼関連リンク
・緊急講演! 元第三者委員・阿部教授が語る『やらせメールとコンプライアンス』


*記事へのご意見はこちら


※記事へのご意見はこちら

社会一覧
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年11月25日 07:00
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年11月24日 07:00
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年11月23日 07:00
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年11月22日 16:42
「自爆民主党解散」シリーズ
2012年11月21日 15:20
イベント情報
2012年11月19日 14:00
NET-IB NEWS メールマガジン 登録・解除
純広告用レクタングル

2012年流通特集号
純広告VT
純広告VT
純広告VT

IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル