戦後最年少となる36歳で市長に就任した、髙島宗一郎福岡市長。人口約148万人の福岡市の成長戦略として「アジアのリーダー都市」を掲げている若きリーダーに、就任1年目を振り返り、そして2年目となる2012年における福岡市政の展望をうかがった。
―ところで、市長就任1周年の際、記者からの質問で、市長は自己評価をされました。あれは「85点」でしたか、「120点」でしたか(笑)。
髙島 「120点」という言い方をしました。これから政治活動を長くしていくうえで、「1年目で何点」など絶対評価がそもそもできるはずがありません。まちづくりは、1年でできるものではないのですから。言えることは「120%の努力を毎日続けていく」、これが自分にできることだと思っています。
―1年目というのは、『稼げる都市』へ向けてスタートできたのではと思います。そこで、中期的なまちづくりで言われている『産業の創出』を、2年目から実態化していかなければならないと思います。
髙島 福岡市は工場をたくさん建てる場所ではないので、いわゆるクリエイティブ層、知識創造層の人たちをいかに囲い込むか、ということが大事だと思います。そして、福岡市は、囲い込むための条件である『クオリティ・オブ・ライフ』が高い。私は、とくにデジタルコンテンツに着眼しています。デジタルコンテンツとは、ゲームやアニメーション、音楽などがありますが、ファッションもインターネットなどのデジタルと一緒になれば、また新しい価値観が生まれてきます。
それから、九州全体で農業が非常に注目されていると思いますが、アジアで見ても九州の農業は強みがあります。この農業とデジタルがコラボした、新しいダイレクト・マーケティングの世界で福岡市は強みを出せるのではと思っています。その技術を産業につなげていく出口戦略をつくっていくうえで、1年目はプレーヤーがどのようなことをしたいのかということを、見つけようとしてきました。2年目には少しずつ、かたちにしていきたいと思っています。
―業種を成長していくためのゾーンを考えるうえで、第三者委員会の「アイランドシティ・未来フォーラム」から寄せられた提言はどう捉えていますか。
髙島 いただいた『洗練されたアジア』というキーワードは、さらに読み解いていく作業が必要だと思います。
一方で、私が『人と環境と都市の調和がとれたアジアのリーダー都市』という新しい価値観に挑戦したいと考えているなかで、環境と対峙するのではなく、共生していくまちのあり方。そして、エネルギーと共生していくまちのあり方。これらを具体的に見せていくうえで、とくに教育分野、医療、スポーツの集積を高めていく。海の中道というリゾート地域へ続く接続エリアといった提言をいただきました。これを、どのように具現化していくかということを考えていきたいと思います。
―それらは、都市再生に向けてのキーワードであると思います。
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