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脱原発・新エネルギー

玄海原発を考える(11)~構造的な危険性
脱原発・新エネルギー
2012年2月17日 16:00

sora_4.jpg 原発は熱発生装置であると同時に放射性物質を閉じ込める装置でもある。放射線の健康への影響には多くの説があるが、大量浴びないに越したことはない。これは間違いないようだ。レントゲン室でも厳重に管理されているのを思い起こせば、容易に想像がつくと思う。原子炉内は非常に多くの放射線が飛び交っている。それが外に漏れ出すことになれば、とんでもない被害が発生する。それを防ぐために何重もの防御がなされているのである。しかしながら、玄海原発のような加圧水型軽水炉は非常に複雑な系を持っている。簡単に言えば一次冷却系、二次冷却系の二つだが、細かく見れば、たとえば蒸気発生装置、非常用炉心冷却装置(ECCS)、ホウ酸混合装置、ポンプ、加圧器などなど。それらから非常に多くのバルブやパイプが伸びている。

 系が複雑になればなるほど、部品が増えれば増えるほど、問題が発生しやすくなる。水道につなぐホースを思い起こしたら理解しやすいかも知れない。一本のホースから水を出していたら、意外に問題なく長く使えることが多いが、途中に継ぎ手を入れたり、シャワーにできるグリップを入れたりしたら、そこから水漏れが発生したり、亀裂が走ったりする。壊れるときは、まずそういう部分からだ。それと同じで複雑にパイプを巡らせると問題が発生しやすくなる。そしてそれを防ぐためにさらに複雑なパイプを這わせると、ますます問題が膨れ上がる。結局、反比例グラフが決してゼロにならないように、問題が解決されることなくリスクばかりが増えることになってしまうのである。

 2つの輪の間で熱交換を要する加圧水型原子炉では、どうしても細いパイプを多用しなくてはいけない部分がでてくる。そのパイプ1本1本がそれぞれリスクとして積算されていく。熱い水と冷たい水が複雑に混ざり、金属が伸び縮みを繰り返し、結果、ひび割れやより悪い破断という現象に達する。

【柳 茂嘉】

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