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山内太地氏に訊く「勝ち残る大学」とは?(3)~メンタルの弱い日本のトップエリート
社会
2012年3月26日 17:17

<欧米の一流大学と比べると勝負にならない>
東京大学 ようやく事の重大さに気が付いたらしい東京大学では、5年後をメドに秋入学を検討するなどの対策を打ち始めた。早ければ17年から秋入学が始まることとなる。
 山内氏は「遅すぎる」と切って捨てる。
 「東大はいまだに眠たい授業をしているし、秋入学に変えると言っても、入試の中身を変えようとしていない。本当に学問で世界を目指そうという学生は、ブラウン大学などIBリーグに行くべき」と、提言する。
 サッカーのワールドカップのように、イェール大学、MITなどで勉学に励む日本人学生たちは、海外でプレーするサッカー選手同様、国の威信を背負って頑張っている。
 「学問の分野でも頑張っている学生たちは、もっと注目されていいと思う。でも、メディアは取り上げない。東大は、国体レベルだと思う。もっと世界を見るべきです」と、学生たちにもっとどん欲に学ぶことを勧める。

<ビジネススキルを身につけるべき>
 カナダのヨーク大学などは、学部の教育で、ビジネスマンとしてのスキルを身につける実践的な教育を行なっている。
 ビジネスモデルを作って、本物の投資家の前でプレゼンテーションを行なう授業、学生同士で企業を取材し、プロジェクトを行なったりする授業など、卒業後、即戦力となれる人材を育てている。
 「カナダの大学もおもしろい授業を行っています。ビジネスパーソンを作るという目的がはっきりしている。すべての授業が20人以下で、宿題も山のように出る。日本は、いまだに、600人とか入る教室で大講義をやったりしている。これでは身にならない。ヨーク大学では、学部教育で、自分が仕事を興し、人を雇うための勉学をしている。日本は、むしろカナダを目指すべきかもしれません」
 カナダでも、ディベートは重要視されていて、社会に出た時の、交渉能力として生きてくる。
 日本では、真面目な学生であっても、座って、教授の話を聴き、ノートを取っているだけで、社会の即戦力となれるような、実践的なカリキュラムは組まれていない。
 昨今、新人を育てる余裕のなくなった企業が、即戦力を求め、大学卒の就職率が落ちているのもこのあたりに起因する。

【岩下 昌弘】
 
<プロフィール>
山内 太地氏(やまうち・たいじ)
78年岐阜県生まれ。日本だけでなく世界各国の大学を見学、研究する大学研究家。著書に『下流大学に入ろう!』(光文社)など。共著『アホ大学のバカ学生』はベストセラーに。21日、『22歳負け組の恐怖』(中経出版)を刊行。
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