避難者数計算式は以下の通り。
避難者数=半径Xキロメートルの住民数(A)+風向きによって50キロ圏内の住民(B)
この計算をした場合に、最大で76万人の避難者が発生するということになるのである。たとえば北風が吹いた場合には伊万里市(5万7,000人)中心部を通って、有田町(2万1,000人)、武雄市(5万1,000人)、嬉野市(2万8,000人)、波佐見町(1万5,000人)などが50キロ圏内に含まれることになる。こちらならば17万2,000人が(B)に含まれ、Xが20キロの場合の(A)12万4,000人と合わせて29万6,000人が対象となるのである。南風の場合などは壱岐市(2万9,000人)などの島々が、東風ならば的山大島(あづちおおしま)の1,500人が(B)に含まれることになる。最大で福岡方面の76万人、最小で南西方面に吹いた場合の12万4,000人の避難者が発生するということなのである。いずれの場合もこれだけの避難者を発生させるとなると、考えねばならないのが衣食住である。住は前回、仮設住宅を設置した場合の金額3,450億円が目安となろうが、住めればすべてがうまくいくわけではない。多くの方が職を失うことになろうから、そのための補助も必要になろう。たとえば20キロ圏内の12万4,000人に毎月1万円の見舞金を送ったとすると、月あたり12億4,000万円かかることになる。1年で148億8,000万円だ。
この場合の計算式は
となる。福島では今も帰宅のめどが立たない方々が大勢いらっしゃる。玄海原発で事故が起こった場合は少なくとも1年は帰宅困難な避難者が生まれることになると予測できる。福岡に向かって風が吹いた場合ならば、76万人となり、月1万円、年あたり12万円ならば912億円が見舞金に充てられることになるのだ。もちろん、1万円/月など、小額すぎて話しにならない。現実的な数字としては10万円が妥当だろうか。そうだとすると、単純に10倍の数字が見舞費用となる。最小で124億円/月、最大で760億円/月となる。年に換算すれば1,488億円~9,120億円ということだ。本当にすさまじい金額である。これが見舞金スケール感なのだ。
住民が被るであろう害は、これだけに留まらない。人だけでなく、産業も大打撃を受けることになる。農産品、魚介産品、工業製品などへの被害も考えねばならないだろう。
【柳 茂嘉】
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