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脱原発・新エネルギー

玄海原発を考える(34)~放射線は種類によって影響が異なる
脱原発・新エネルギー
2012年5月 7日 15:00

 アルファ線、ベータ線、ガンマ線などの放射線は生物に与える影響が異なる。同じグレイ(吸収線量。放射線の強さ)であっても、同じシーベルト(等価線量。放射線の生物に与える影響)にはならないのである。シーベルトの計算式は以下のとおり。

シーベルト=グレイ×放射線荷重係数

 この放射線荷重係数というのが、放射線の種類によって異なるのだ。
 電磁波やX線などの荷重係数は1で、これが基準となっている。アルファ線は20、ベータ線、ガンマ線は1、中性子線はエネルギー量によって5~20となっている。つまり、1グレイのアルファ線は20シーベルトに、1グレイのガンマ線は1シーベルトになるということだ。ちなみに、1グレイ(Gy)は1kgの物質に1J(ジュール。1Jは牛乳瓶半分の水[あるいは102gの物質なら何でもいい]を1mの高さに持ち上げる力。熱量にすると0.2389cal)のエネルギーを与えたという意味である。

 3.11以来、頻繁にお目にかかるシーベルトは、こういった式で放射線の種類、量を計算し尺度である。シーベルトは生物に与える影響と注釈したが、その意味は1シーベルトを超えると何らかの急性障害が起き得るという単位なのである。2シーベルトで5%の人が亡くなり、4シーベルトで50%の人が亡くなるとされている。ミリシーベルトは単純に1000分の1、マイクロシーベルトは100万分の1シーベルトという意味だ。

 単位の話ついでに、シーベルトとともに有名になったベクレルにも触れておく。グレイ、シーベルトがエネルギー量とその影響であるのに対してベクレルは回数だ。1秒間に何回、原子核が崩壊するかという回数を示しているのである。たとえ話で持ち出されるのが、小銭の枚数と金額だ。枚数がベクレルで金額がシーベルトと言われる。放射線の観測という意味は同じだが、土俵そのものが違うために単純に連動はしないのである。

【柳 茂嘉】

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