17日、福岡市が発注した工事において請負工事成績評定要領に基づく評定で80点以上の優秀な成績で完成した業者を対象とした表彰式が福岡市役所で行なわれた。今回表彰を受けたのは太平道路(株)(本社:福岡市城南区)と(株)東田中建設(本社:福岡市東区)の2社。表彰授与は砂田八郎財政局理事が高島市長の代理として行なった。
太平道路は、東油山唐人線歩道改良工事(工期:2011年9月16日~12年3月15日)において81点の高得点をマーク。工事のプロセスが高く評価された。しかも、2年連続での表彰は同社が初。同社担当者は「近隣住民と綿密な打ち合わせとあいさつをはじめとするコミュニケーションで円滑な工事ができたおかげです」とコメントした。
東田中建設は、住吉(住吉4丁目5外)地区下水道築造工事(工期:11年1月19日~12年4月15日)で80点を獲得。総合評価方式での発注だったが高い品質を保ち工事を終えたことが評価されたようだ。同社の田中社長は「雨も多くとても難しい工事でした。スラブの2次製品の使用で3~4週間の工期短縮ができたことが大きい。無事故で表彰していただいて感謝です」と、難工事を振り返った。
表彰授与を行なった砂田理事は「今後は質の確保が大切。これからも良い仕事を行なっていただいて、ほかの業者の模範となり、(工事品質の)レベルアップに協力していただきたい」と、品質と安全に対しての模範業者として今後の活躍を期待した。この表彰は業者が80点を取る都度行なわれており、ちなみに過去の最高得点は86点だった。
昨今、公共工事抑制の影響で業者間での競争が激化、安値受注が恒常化しており「この金額では品質が保てない」と、工事関係者から聞かれる。そのなかで、高い品質を保てるテクニックと工期短縮が浸透していけば、落ち込んでいる建設業者の利益改善にもひとやく買うことができるのではないだろうか。
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