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脱原発・新エネルギー

玄海原発レベル7(1)~序:エネルギーの未来を決めよ
脱原発・新エネルギー
2012年6月 1日 07:00
玄海原発を考える第46回

※本章はフィクションです。事故が起こった場合の、数多くの可能性のなかのひとつを示すものに過ぎません。あしからずご了承くださいませ。

img.jpg 夏季の電力不足の対応としての原発再稼働は賛否両論。近代国家では電力が、文字通りの意味で命をにぎっている側面がたしかにある。大規模停電におよんだ場合、重疾患者や刻一刻と損益が変化するトレーダー、製造業、世界と取引をする商社、ネット小売業など、本当に幅広い分野で大小さまざまな影響が出るだろう。それゆえ、すでに設備が整っていて、大きな電力が得られる原発の再稼働は、停電対策にとって非常に有効な手段である。

 けれども、本当にそれでいいのか、という疑問は拭えない。3.11以降、自然の巨大な力の前に人間は無力であることははっきりわかった。東日本大震災以上の天変地異が発生する可能性もある。どこでいつ起こるかはわからないのである。今日、原発を再稼働させて、明日、尋常ならざる天変地異が起こったら、どうなるのか。その責を一政府、一企業、一国民が担えるのだろうか。放射線を無害化できない以上、まだ議論を尽くしたとは言い切れない。福島の事故原因すら特定されていないため事故以後も対策も十分にとれているとは信じ難いし、現状で再稼働させることの危険性評価も十分とは言えない。そもそも、危険が回避できるか否かではなく、そこに危険があるという間違いない事実はどこに行ってしまったのだろう。

 大上段の、原発は日本にとって有益か否か、の結論を出し、それにしたがって、たとえば「原発は20年かけてすべてなくす」などの日本エネルギー哲学を構築することが、今、何より必要だろう。間に合わせの策を施して、なし崩しにずるずると稼働させ続けてしまうようなことになったら、日本は何からも学ばない国として歴史に名を刻んでしまうことになるだろう。繰り返すが、1日も早く大上段の議論をし、結論を出さなくてはならない。

 本シリーズでは、原発事故のシミュレーションをしてみたいと思う。数多くの可能性のなかのひとつを提示するに過ぎないため、実際に深刻な事故が発生した場合には、本シリーズ以上の被害になるかも知れないし、それ以下のものになるかも知れない。そこは了解していただきたい。このシリーズが読者各位の未来のエネルギーの考え方の一助になれば幸いである。

(つづく)
【柳 茂嘉】

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