滋賀県の嘉田由紀子知事(62)が衆院選に向け新党「日本未来の党」を立ち上げた。「国民の生活が第一」や「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」が合流を決定。「脱原発」を合言葉に新たな第三極が誕生することになる。
大津市内で行なわれた新党立ち上げの記者会見において嘉田氏の傍らに1人の男性がいた。今年7月任期満了にともなう山口県知事選に出馬し、敗れはしたものの予想以上の善戦を展開したと評された飯田哲也氏(53)だ。
飯田氏は政治団体「みらい山口ネットワーク」の最高顧問であり、高岸春幸代表(33)ともに21世紀型の豊かな地域社会を目指すために山口県内で基調講演やトークセッション、イベントを精力的にこなしている。特に山口から自然エネルギーへの変革推進を掲げており、持続可能な地域循環型社会をつくろうとする熱意に賛同して市民が自主的に集結している。山口県を「コミュニティ・パワー」と称する聖地を目指す勢いは強い。
飯田氏の活動は市民だけでなく坂本龍一氏など各方面の著名人を揺り動かし、大いに賛同を得ている。しかも、敗れはしたものの知事選で集まった人たちが飯田氏とともに「これからスタートだ」との合言葉に自主的に集まる姿を見ると閉塞された社会を打破しようとする市民の底力を感じる。
3・11以来、「脱原発」が1つの関心事となっている今、嘉田・飯田両氏のもと、結集して「脱原発」の政党へと昇華した日本未来の党がどのような影響を与えるのか、注目される。
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