取締役が暴行事件を起こして２カ月間の指名停止措置を受けている（株）トキワ設備のグループ会社、西部水道工事（株）が福岡市水道局発注の公共工事を落札した。落札したのは「城南区長尾１丁目地内No2配水管布設工事」。契約予定日は９月５日で工事期間は2014年２月２日までの工事である。参加業者は39社、もちろん「くじ」で落札価格は4,418万5,050円（税込）であった。

　ここで疑問視されるのは、西部水道工事とトキワ設備は別法人となっているが、同じグループ会社であり、同様な仕事を行なっていることだ。西部水道工事の代表はトキワ設備代表の妻の棚町京子氏であり、関係者によると「２社は別法人というだけの存在」。業界では２社は事実上の同一業者と見られている。トキワ設備の取締役から暴行を受け、警察に被害届を出したのは西部水道工事の社員だったことがすべてを物語っている。

　「トキワ設備が指名停止といっても、別法人なので、西部水道工事には入札への影響はありません」と福岡市水道局契約課はコメントしている。だが、今回の暴力事件は特別な案件であったことを顧みると、被害者が在籍していた西部水道工事にも管理責任があったのではないかと思う。従って西部水道工事にも、何らかのペナルティを与えても良かったかもしれない。あとは、水道局が同事件をどう判断するのか、確認していきたいものだ。

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