2024年04月20日( 土 )

熊本地震で九州の自動車工場が次々と停止、全国に影響広がる

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car 平成28(2016)年熊本地震の発生を受け、九州に工場を置く自動車メーカーが次々と休止に追い込まれている。4月18日には本田技研(株)が工場の休止を発表。またダイハツ工業(株)、ダイハツ九州(株)も同日から完成車組み立てラインの稼働を段階的に停止する。ダイハツの親会社であるトヨタ自動車(株)も17日、全国各地の工場について同様の発表を行った。熊本を震源とする地震の二次被害が全国に広がり始めている。

 本田技研は熊本県菊池郡大津町の熊本製作所の生産を22日まで休止する。同製作所は1976年に操業を開始した同社4番目の工場。同社の国内工場では最も敷地面積が広く、主力製品である二輪車や汎用製品などを生産している。

 ダイハツ工業とダイハツ九州は地震によって部品の供給などに影響が出ているとして、18日から22日までダイハツ九州大分(中津)工場、久留米工場のラインを停止。ダイハツ工業は20日から23日まで京都工場の稼働を止める。

 トヨタ自動車は19日から23日まで高岡(第1、第2) 、堤(第1、第2)、田原(第1)、元町(LFA工房)、20日から23日まで元町(第1)、田原(第3)の各工場の稼働を停止する。また子会社の車体メーカーについても18日から23日までトヨタ自動車九州(宮田第1、第2)、19日から23日までトヨタ車体(いなべ第1、第2、富士松第1、吉原第1、第2)、トヨタ自動車東日本(東富士)、豊田自動織機(301、302)、19日から23日までトヨタ車体(富士松第2)、岐阜車体、日野自動車(羽村第1)、20日から23日まで日野自動車(羽村第2)、22日から23日までトヨタ自動車東日本(岩手第1、第2、宮城大衝)。

 トヨタ自動車は影響が東北地方まで及んだ。いずれの社も稼働再開については部品の供給状況から判断するとしており、期間がさらに伸びる可能性もある。ほかの自動車メーカーに工場停止の動きはないが、日産自動車(株)は15日にグループ企業の(株)日産フィナンシャルサービスの熊本コールセンターが業務停止したと発表し、日産カードと日産カーライフ保険プランの対応を限定した。復旧の見込みは明らかにしていない。

【平古場 豪】

 

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