2024年04月20日( 土 )

暗黒安倍暴政を脱するカギは「すべてを疑うこと」

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 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、マスコミの流す情報をただ信じ込むことの恐ろしさに警鐘を鳴らす、6月5日付の記事を紹介する。


歴史作家の塩野七生氏が『ルネサンスとは何であったのか』(新潮文庫)において、「ルネサンスとは一言で言うと、すべてを疑うこと」と述べている。すべてを疑い、自分の目で見て、自分の頭で考えること。これがルネサンスをもたらした。

安倍政治とは何か。安倍政治に私たちはどう立ち向かうべきなのか。その答えを私たちは、自分の目で見て、自分の頭で考えて導いているだろうか。自分の目で見て、自分の頭で考える。すべての主権者がこの行動様式に目覚めなければ、新しい時代を切り拓くことはできない。暗黒の時代が続いてしまうのである。

現代社会において、私たちの判断にもっとも強い影響を与えているのは、マスメディアである。「自分の考え」と思っていることは、本当に「自分の考え」なのか。マスメディアによって刷り込まれた情報を、知らぬ間に、「自分の考え」だと思い込んでいないか。このことに気付かなければならない。トランプ大統領が米国のパリ協定離脱を表明した。
大半のマスメディアが狂ったようにトランプ攻撃を展開する。このマスメディアによる「刷り込み」によって、多数の市民が、「パリ協定からの離脱を表明したトランプ大統領は間違っている」との判断を有しているが、その判断は、本当に、「自分の目で見て、自分の頭で判断した」ものなのか。
大半の人々の現実は、違う。マスメディアによる「トランプ大統領の行動は間違っている」という「情報の刷り込み」をそのまま繰り返しているだけのものなのだ。

地球の表面温度が上昇傾向を示しているのは事実である。この状況が続けば、さまざまな影響が生じるのも事実である。プラス面もあればマイナス面もある。しかし、地球の歴史上、表面温度の変化は大規模に繰り返されてきた。もっとも深刻な影響が広がったのは、表面温度が低下した局面である。「地球寒冷化」の方が全体としては深刻な影響をもたらしてきたと言える。「パリ協定」は、近年に観察されている表面温度上昇の原因が化石燃料消費に伴うCO2発生量増加によるものと断定して、CO2の発生量削減を取り決めたものである。しかし、表面温度の上昇が化石燃料消費増加に伴うCO2発生量増加によるものであるとは、実は断定できないのである。「気候の複雑なシステムは根本的に予測が困難である」「人間活動が温暖化の支配的な原因かは明らかでない」とする、科学的な見解が広く表明されている。いわゆる「地球温暖化仮説への懐疑論」は、科学的根拠をもって広く保持されているものなのである。

ところが、マスメディアは、「人間活動による地球温暖化仮説」に対する懐疑論に対して、説得力のある根拠を示さずに、頭ごなしにこれを批判する。このような冷静さを欠いた姿勢に疑念を持つことが極めて重要なのである。メディアを支配しているのは誰か。この点に目を向けると、まったく違った視界が開けてくる。私たちの「自分の判断」というものが、何者かによって、気付かぬうちに「誘
導されている」可能性があるのだ。私たちがいま身に付けなければならない最重要の行動は、「すべてを疑うこと」である。

※続きは6月5日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1759号「暗黒安倍暴政を脱するカギは『すべてを疑うこと』」で。


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