2024年04月20日( 土 )

テレビコメンテーターが福岡県知事候補に急浮上~元官僚、麻生グループと親密

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 来年4月22日に任期満了となる小川洋福岡県知事。1年後に迫った県知事選の候補者として、意外な名前が急浮上している。小川知事と同じ元官僚で、現在は県内の民放情報番組でコメンテーターを務めるTだ。データ・マックスは9日、T氏が出演する番組の終了後に直撃取材を行った。

  午後8時ごろ、福岡市中央区の放送局を出てきたT氏。記者の「福岡の首長選挙に出る予定は?」との問いかけに対して「ぜんぜんない」と繰り返しながら、足を止めることなくタクシーに乗り込んだ。その場を去りたい一心だったのか、記者が差し出した名刺も受け取っていない。

 T氏は、40代の元厚生官僚。福岡市西区の公立小学校から久留米大学附設中学、高校を経て1994年に東京大学法学部を卒業。厚生省(現:厚生労働省)に入省すると、大臣官房や在英国日本大使館一等書記官などを歴任した後にマッキンゼー・アンド・カンパニーに出向した。2015年に退官後は、アクセンチュア・マネジングダイレクターや厚生労働省保健医療2035推進参与、東京大学非常勤講師などを務めている。

  知事候補としての経歴は申し分なく、課題があるとすれば知名度の低さだろう。T氏が出演するのは4月に始まったばかりの看板番組。同じ局で朝の情報番組とラジオ番組にも出演しており、メディアへの露出が突然増え始めたことについて、ある県政関係者は「選挙に向けて、名前と顔を知ってもらうねらいがあるのでは」と分析する。
 昨年、自民党福岡市議団がT氏を勉強会の講師として招いており、これには市長選出馬の意向を確認する意味があったといわれている。最近では、高島宗一郎・福岡市長と麻生泰・九経連会長((株)麻生会長)との対談の司会も務めるなど、麻生グループや麻生太郎財務相との距離の近さもアピールしている。高島市長の後ろ盾が麻生財務相なのは周知の事実で、「市長に続いて、知事まで麻生(太郎財務相)が抑えるのか」(別の県政関係者)といったぼやきも、まんざら根拠のない話ではなさそうだ。

 

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