2024年03月29日( 金 )

異色の芸術家・中島淳一氏~NYの活動報告

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 福岡市内にアトリエを構え、絵画や演劇など幅広い芸術活動を行う中島淳一氏(劇団エーテル主宰)。2017年秋からニューヨーク(以下・NY)を活動拠点として加え、個展や演劇活動を行っている。中島氏からNYからの便りが届いている。その一部を紹介しよう。


6月10日

 「日系人会館での「卑弥呼」の公演の打ち合わせの帰りに、36 W 56th St にある日本食材店スーパーダイノブに立ち寄る。5th Ave と6th Aveの間くらいに位置する。カーネギーホールからもトランプタワーからもほんの数分のところでわかりやすい。しゃぶしゃぶ用の黒豚と蕎麦を入手して、アパートに戻る」。

 「コロラドのビールCoorsを飲みながら、久しぶりに黒豚しゃぶしゃぶを堪能しているとメールが入る。昨年の秋のニューヨーク個展の折に知り合ったアメリカ人からだった。『Will you be in the gallery tomorrow afternoon? Hoping to see your exhibit and see you again (明日の午後はギャラリーに居る?個展を見たいし、あなたにもまた会えるといいな)』

 「Sorry, I can't make it tomorrow.(申し訳ない。明日はいません)と返信」

 『Ok,thanks for letting me know. Perhaps we will connect another time. I'm looking forward to seeing your new works.(わかった。知らせてくれてありがとう。じゃあ別の時にしましょう。新作を観るのが楽しみ)」。

 日系会館での1人演劇「卑弥呼」の公演が終わるまでは、なかなかギャラリーに顔を出せない。英語の字幕スーパーから、逸脱しないよう台詞を確認しなければならないからだ。私の1人演劇は台詞が変わることは日常茶飯事なのだが、字幕スーパーがある限り、そういう訳にはいかないのだ」。


 NYで活動を行う中島氏。アメリカに知人も多く、交流も深い。しかし、今は活動に集中している。1人演劇は彼の高いパフォーマンスを発揮する場であるゆえに小さな妥協も許されないのだ。

【道山 憲一】

 

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