2024年03月29日( 金 )

国内外で「健康」「美容」「学習」で業容拡大(前)

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

オンガネジャパン(株)

すべての世代に高麗人参の有用性を実証へ

 オンガネジャパン(株)は2003年に山口県下関市を拠点に設立。韓国産の麺類、スープ類、調味料の輸入販売を軸に、健康食品、医薬品、日用品を国内外の大型小売店、量販店、薬系店舗、通販など、さまざま流通ルートで展開している。社名の「オンガネ」は、韓国語で「こだわり」を意味する言葉であり、同社代表の岡本昭宏氏は「韓国の元気を日本に、当社の元気を世界に」のスローガンのもと、社員1人ひとりが消費者により良い国内外の商材を提供する意識をもつ事業集団であることを理念としている。

 事業の主体として取り組んでいるのは「健康訴求」をキーワードとした商材の創出。健康素材として主力としているのが韓国産の高麗人参を使用した商材。自社独自で品質を追求した原料確保と、自社研究による機能性・安全性データの蓄積に注力している。原料については、高麗人参の特産地である、韓国・豊基で「6年根」と呼ばれる、 6年間栽培された高麗人参を皮ごと乾燥させた「紅参」を使用。有効成分「サポニン」などを豊富に含む、稀少な高品質素材を安定的に確保できる体制を敷いている。原料および製品の加工については、現地にあるGMP認定工場で、エキス抽出から粉末化、顆粒、充填まで一貫製造で行われている。エキス原料については「ONG-70HM」の商標で原料供給も可能で、得意とする健康茶用のバルク原料は、有効成分であるサポニンを1包あたり40.5mgと高含有で規格化している。OEMで大手薬系店舗などで幅広く供給しているほか、今年1月には自社商品として「ONG-70HM」を配合した健康茶「528 高麗紅参茶 受験王100」を自社インターネット通販で販売を開始。「勉強をサポートするサプリメントとして、学習塾などの教育施設へ広げていきたい」としている。

 機能性ついては、15年4月に機能性表示食品制度が施行されたことを受け、同社では届出に必要な高麗人参の関与成分の定量・定性のさらなる確立と、記憶作用についてのヒト臨床試験を実施している。岡本代表は「韓国では高麗人参の摂取で、6種類の効果効能の表示が認められているが、国内でのヒト臨床試験、とくに機能性表示食品制度で必須とされる健常者の文献はほぼない。消費者へたしかな機能性を伝えることにおいて、自社で取り組むことが大きなビジネスチャンスになると感じた」とし、15年11月に福岡県内で予備試験を実施。その後、本試験として若年層を対象とした二重盲検法を含むRCT(Randomized Controlled Trial:ランダム化比較試験。客観的に治療効果を評価することを目的とした、偏りのない研究試験方法)によるもので、17年12月に試験が終了し、有意性を確認した。今年は中高年を対象とした臨床試験を実施するとし、試験結果については論文化し、学術誌への投稿や学会発表も予定しており、機能性表示食品としての届出・公表に取り組む。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:岡本 昭宏
所在地:山口県下関市長府港町10-63
    福岡市中央区天神3-3-6 天神サンビル4F(R’s6)
設 立:2003年2月
資本金:1,000万円
TEL:083-246-3005
URL:http://www.ongane.co.jp

<プロフィール>
岡本 昭宏(おかもと・あきひろ)
 1969年山口県下関市生まれ。2001年に韓国食材の販売で創業。03年2月にオンガネジャパン(株)を設立。韓国食材のほか、国内外の健康・美容商材を大手小売店・百貨店・薬系店舗をアジア地域で展開。健康食品事業の拡充に向け、高麗人参の機能性と安全性の研究開発に注力。

 

(後)

関連記事