福岡市が西中洲樋口建設との契約を見直しか
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福岡市中央区の建設業者、西中洲樋口建設(樋口征男代表)が県に廃業届を提出したことを受け、福岡市は同社に発注した3件の公共事業について、契約の見直しを含めた対応を検討していることがわかった。
西中洲樋口建設が廃業届を提出したのは、今年5月21日。福岡市の老舗ゼネコンとして知られる同社が突然廃業届を出したことについては、同社の横尾博社長(当時)による女性への暴行事件が関係しているとみられていた。
暴行事件については、今年1月に罰金刑が確定。代表取締役社長が罰金刑を受けたことは、建設業法における役員の欠格要件(8条)に該当する。しかし同社は、罰金刑確定後の2月22日に、福岡市との間で「平成29年度公営住宅(下山門住宅その1地区)新築工事」(西中洲樋口・法城建設JV)契約を締結しており、同契約の有効性が問われる事態が生じていた。福岡市契約監理課は17日、同社が廃業届を提出してから約1カ月間報告がなかったことについて「不適切だった」と認めたうえで、同社と交わした公共工事3件について、今後の対応を検討していることを明らかにした。
税金が投入される公共工事については、事業者選定について透明性をもって適切に行われることが原則となる。西中洲樋口建設が廃業届を提出したことについては、本来なら福岡市に速やかに報告すべき事案で、さらに役員の罰金刑確定から廃業届提出までの間に公共工事を受注していたことは、重大な信義則違反に該当する可能性もある。これまで多くの市発注工事を受注していた西中洲樋口建設と福岡市の信頼関係が崩れたかたちで、市の今後の対応について注目が集まっている。関連記事
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