2024年04月23日( 火 )

「We Serve」の理念を改めて掲げ ライオニズムの本質に立ち返る活動を(2)

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ライオンズクラブ国際協会 337-A地区 地区ガバナー 林田 俊一 氏

重点目標は女性、子ども、LCIF

 ――337-A地区としての、今期の活動目標をお教えください。

▲ラスベガスでの国際大会には
 世界中のライオンズクラブが集った

 林田 重点目標として注力するものとしては、まず女性会員の増強があります。今年度、ライオンズクラブの国際会長に就任したのは、初の女性会長となるアイスランド出身のグドラン・ビョート・イングバドター氏です。これに合わせ、337-A地区でも女性会員増に取り組みます。ライオンズクラブには「FWT(Family and Women Team)」という組織があります。「女性会員増強」「女性リーダー育成」「家族会員定着」を目的に地域に即した活動を展開する組織です。この組織の活動を活性化させ、女性会員の獲得を目指します。もちろん女性だけでなく、男性会員の拡充も目指しております。

 ――337-A地区には、女性だけのライオンズクラブもありますね。

 林田 そうですね。女性ならではの視点を生かした活動に期待しています。

 ――ライオンズクラブは、子どもの教育にも熱心に取り組んでいます。

 林田 ライオンズクラブには、「ライオンズクエスト『ライフスキル教育プログラム』」という取り組みがあります。学校の授業は、子どもの年齢や発達段階に合わせて系統立てて組み立てられたカリキュラムがあります。同じように、ライオンズクエストでは生きるための技術、ライフスキルを身につけるためのプログラムを提供しています。ライフスキルとは、具体的にはがまんする、けじめをつけるなど集団生活のなかで子どもが自分をコントロールする能力や、あいさつをする、相手を思いやるなど他者と関わりながら行動する能力を意味しています。現在、学校では教師の仕事が増えすぎて、勉強以外のことを教える余裕がないと言われています。家族のきずなや地域社会との関わりも弱まり、青少年がライフスキルを学ぶ機会が少なくなっているのです。そこで、ライオンズクラブが資金とプログラムを提供し、子どもたちにライフスキルを学んでもらおうと考えたのです。2019年2月に、ライオンズクエスト・フォーラム全国大会が福岡で開催されます。これに先だって、337-A地区全体にライオンズクエスト「ライフスキル教育プログラム」を普及させようと考えています。

 ――学校での詰め込み教育への批判はありますが、その一方で生きるためのスキルを学んでいない子どもが増えているのですね。

 林田 子どもの教育を考えるときに、学業はもちろん大切ですが、やはり人間として生きるということを優先するという考え方もあると思います。

慈善活動を支えるライオンズクラブ国際財団

 林田 今年はLCIF(ライオンズクラブ国際財団)の50周年です。LCIFは、ライオンズクラブが地域や世界で行う人道奉仕活動に援助金を支出することで、ライオンズクラブの慈善活動を支援しています。

 ――ライオンズクラブの活動にかかる費用は、個々の会員がまかなっていると思っていました。世界のライオンズクラブを資金面でバックアップする組織もあるのですね。

 林田 世界規模で行われる支援活動もありますからね。LCIFがとくに力を入れている視力に関する活動では、3,000万人以上を対象にした重度視力低下の予防、1億人以上に対する感染症による視力低下の治療、眼科医院の開設や医療者の育成などの成果を挙げています。

 LCIFの支援によって可能になる大規模な活動が、ライオンズクラブを世界最大の奉仕団体としているのです。ライオンズクラブ国際協会は「LCIFキャンペーン100:奉仕に力を」として、全世界で3億ドルの資金を集める3年計画をスタートしました。337-A地区としての目標額も設定されていますので、各クラブの取り組みを基に達成できるように努力しています。

 ほかにも、10月8日のライオンズデー(ライオンズクラブが1917年に初めて国際大会を開催した日)には、LCIF50周年を記念し、「100ドル献金ゴルフコンペ」を開催します。来年2月3日には、337-A地区の合同アクティビティーとして落語会を企画しています。多くの方々にご参加いただき、ライオンズクラブとその活動に対する認知を高めていきたいと考えています。

(つづく)
【聞き手・文:深水 央】

<プロフィール>
林田 俊一(はやしだ・しゅんいち)

1950年4月27日生まれ。アストル(税)代表社員。国士舘大学大学院修士課程修了。福岡県法人会(連)税制委員長、(公社)飯塚法人会副会長などを歴任。82年に林田税理士事務所(現・アストル(税))を開設。現在は(税)の業務とライオンズクラブの活動を車の両輪として、精力的に活動を続けている。著書に『黒字をつくる社長・赤字をつくる社長』『赤字を黒字にした社長』がある。

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