2024年04月25日( 木 )

初の地方都市進出先が「福岡」知る人ぞ知る不動産会社が来福

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東洋プロパティ(株)

都銀ルーツの信頼

▲東洋プロパティ(株) 塩島 定義 部長

 2017年10月、東洋プロパティ(株)は九州営業部を開設した。東京および関西エリアに拠点を置いていた同社は、三和銀行(現・三菱UFJ銀行)をルーツにもつ総合不動産会社だ。福岡市に開設した九州営業部が入居するのも、三菱UFJ銀行福岡支店と同じビル。同社は都銀をルーツにもつ強みを生かし、専門性の高い事業用不動産売買仲介をメインに、不動産鑑定や不動産管理、東京では賃貸マンション、大阪ではホテルの開発など、不動産に関する幅広い業務を取り扱ってきた。拠点は東京および関西だったが、取り扱ってきた物件は全国にまたがっており、東京、名古屋、大阪の三大都市圏を除くエリアでは、とくに福岡で取り扱う物件が増加傾向で推移していたことから、福岡市への拠点開設を決断したという。九州営業部では、福岡を中心に九州・沖縄・山口をカバーする。

「将来的には開発も」

 本格的な開設は17年10月だったが、準備室は同年4月に博多区中洲の「アクア博多」に設けていたという。「不動産情報は鮮度が命。数年前から三大都市圏と福岡には拠点を設けるべきとの議論が社内で活発化し、市況の良いこの時期に進出することになった。まずは、福岡のマーケットで信頼されるため、仲介の実績を重ねていきたい。将来的には、天神や博多駅前で商業ビルの開発も手がけたい」(塩島定義部長)と、意気込みを話す。

 福岡でもメイン業務は売買仲介だが、塩島部長が話すように、将来的にはオフィスビルなどの開発、さらには買取による不動産再生事業も視野に入れる。都市銀行の信用と全国でもトップクラスの仲介実績を背景に、福岡への進出をはたした東洋プロパティ。取り扱う商品が事業用不動産のため一般的な知名度は高くないが、「知る人ぞ知る不動産会社」として、すでに地場の不動産業界における知名度も増しているようだ。まもなく拠点開設から1年、今後の実績や動向に注目したい。

【永上 隼人】

<COMPANY INFORMATION>
■東洋プロパティ(株)

代 表:今崎 恭生
所在地:東京都港区虎ノ門1-1-28 東洋プロパティ虎ノ門ビル
設 立:1986年4月
資本金:3億2,000万円

■東洋プロパティ(株) 九州営業部
所在地:福岡市中央区天神1-12-7 福岡ダイヤモンドビルB1階
開 設:2017年10月
 

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