理想をとるか現実をとるか!!朝日新聞が抱えるジレンマ
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世界的に新聞離れが叫ばれており、その背景にはネットニュースの台頭がある。ネットは新聞に比べて速報性に優れており、無料で閲覧できるのが支持を伸ばしている要因だ。ただし、トランプ大統領の誕生にネット上のフェイクニュースの存在があったように、信頼性に関しては新聞に一日の長があるといえる。しかし将来的にはネットが新聞にとって代わる存在になるのは確実だといえる。
他の新聞と同様に日本を代表するクオリティーペーパー『朝日新聞』でも凋落が止まらない。2018年3月期の売上高は前期比3%減の3,894億円と6年連続で減少している。昨今の「活字離れ」や「ネットの台頭」が、その主要因だと考えられるが、本日のNetIB-Newsの記事「『新聞離れ』と『朝日離れ』二重の苦悩に明るい見通しなく」では、原因はそれだけではないと主張している。
記事によると、朝日新聞といえばリベラル紙の代表ともいえる存在だった。しかし近年、若い層を中心に憲法改正を推し進める安倍政権こそが「改革者」であるというイメージがもたれ、護憲を掲げる従来の左派勢力が「保守」だというイメージで捉えられているという。「保守」と「リベラル」の構図が逆転しており、「朝日離れ」の要因の1つとして挙げている。
新聞の使命の1つに「権力の監視機能」が挙げられる。朝日新聞は、その使命をはたしているといえよう。しかし、その使命を果たそうがするゆえに読者離れを招いてしまっているのは皮肉な結果だといえる。使命をまっとうするか、現実を受け入れ読者の嗜好に応じた紙面づくりをして部数増を図るか、悩ましい選択肢が並んでいる。
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