2024年04月19日( 金 )

生涯介護のいらない人生で最期まで親の尊厳を保つ~痛みや高血圧は悪玉か善玉か?

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

日中特殊鍼法研究会会長 長尾治療院院長 長尾 良一

 ▲長尾 良一 氏

 痛み、痺れ、だるさなどや、不安やイライラ、高血圧、いずれも身体を守るための現象またメッセージと私は受け止めている。これらの症状や現象がなければ未病であることや病気になっていることを知る由もないでしょう。しかし医療機関は、こぞって症状や現象を抑える対症療法をやっている。痛みや痺れ、だるさ、不安やイライラ、これらの症状から病を疑い知ることができる。そこからどこに原因があるか犯人捜しが始まるのです。火災警報器のスイッチを切ったがために大火になって犠牲が出る仕組みと同じです。対症療法で後に課題を残すのは如何なものか?だから寿命と健康寿命に約十年の差が生まれる要因の1つといえるでしょう。高血圧は血流が悪くなる何らかの原因が生じたために血圧を上げて隅々まで血液が行き渡るようにしているのです。つまり身体を守る為の働きの1つと考えるべきでしょう。

 単純に降圧剤で血圧を下げることをしたら組織に融解壊死を起こし、さまざまな組織の機能低下や、認知症のリスクも高まることが考えられます。生気も弱まるでしょう。

 高血圧の陰に腎臓病、ホルモン分泌異常、アルドステロン症(副腎腫瘍)などは原因治療が不可欠です。高血圧の90%近くは運動不足、肥満、過度のアルコール・喫煙、塩分の摂り過ぎ、ストレス、睡眠障害などが原因であることが多く、降圧剤を飲む前にその改善に努めることが重要であります。私の治療院を訪れる患者さんは、ほとんどが薬をやめて正常を保っています。もちろんアルドステロン症などは論外です。医師に良く相談をしてください。

 健康とは消極的に安全を守ろうとするより積極的に改善を図り自信をもって生きていくことです。最期まで希望と夢を追ってイキイキと生きてほしいものです。

 もしも手足にしびれや麻痺が出た場合(片手・片足・又両手・両足など脊髄性のもの)

 (1)頭のつむじのあたり、両耳を結ぶ線と鼻から外後頭隆起を結ぶ交わる点を中心に直径10cm範囲を指先で叩く(運動や感覚をつかさどる領域がある)。

 (2)女性の方がカチューシャを着ける:環状縫合という横に走る骨と骨を繋ぐ線上を指先で叩いて刺激を与えてみる。
 もし半身に麻痺、顔面に麻痺が出た場合は対側の上記にある(1)の領域と耳上の前後を刺激しながら病院に行く準備をする。言葉が出ない場合は左耳のやや後ろ上を刺激すると良い。病院に着く前に症状が取れることもある。著しく重症の場合はこの限りに非ず。

 (3)後遺症がある場合は上記(1)(2)に加えて、患側の耳垂(みみたぶ)を良く揉み耳全体を揉んだり引っ張ったりしてください。
 眼窩(目の周り)を軽く撫でるのも一法。スプーンを温めて撫でても良く、手足の指、全体を良く揉むのも又良し。ぜひ実行してほしい。

 (4)予防としては足首回し、ふくらはぎのマッサージ、つま先立ち、スクワットなどの運動に加えて平泳ぎ、クロール、背泳ぎのような肩回し運動、肩甲骨を意識しながらオーバーに動かす。
 リラックスして行うのがポイントです。

◎上記に述べた方法は日ごろから行えば予防にもなりますから慣れておきましょう。

■長尾治療院
代 表:長尾 良一
所在地:佐賀県唐津市西城内6-7
設 立:1980年
URL:http://nagao-chiryouin.jp/
E-Mail: nagao@ia8.itkeeper.ne.jp

<プロフィール>
長尾 良一(ながお りょういち)

1949年福岡県生まれ。手技療法の大家であった父・松造氏の後を継ぎ、長尾流の手技と独自の鍼灸治療で現在に至る。日中特種鍼法研究会会長。

関連キーワード

関連記事