2024年04月17日( 水 )

「TETERU改ざん問題」西京銀行・平岡頭取との一問一答

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 ――TATERUの件で融資を行う際、改ざんの可能性は疑われませんでしたか。

▲西京銀行 平岡 英雄 頭取

 平岡 保証会社もありますし、甘くなっているといわれればそうですけれども、預金残高については参考としか我々はあまり見ていないので。今回、1件発覚した分についても、我々は預金改ざんを見抜いたわけではなく、その他の属性も含めた部分でお断りしたものがそうだった、ということになります。

 ――今回発覚した1件以外に、ほかにもまだある可能性は。

 平岡 可能性という部分はあると思うのですが、それは今、TATERU側が調査委員会をつくって調査していますので、それを待ってということになると思います。

 ――TATERUの件は西京銀行のコーポレート営業部の管轄だったわけですが、コーポレート営業部の今後については。

 平岡 アパート融資は福岡を中心にやっているのですが、福岡の人口が増えているのと、昔と違って今は中高年などのお1人の方でもアパートに入られる方が多く、需要はあります。ですが、実質実入りでいいますと、全部保証付きですから、意外と利ザヤが少ない。リスクはないですが・・・。そのため店舗の統廃合とか、人も減らしてきていて、いずれにしろなくなるからそろそろ減らしていく方向だろう、という考えはもっています。
 福岡でのTATERUのアパートは、割と評判が良いと我々は認識していますが、それ以外のところはもう全部やめています。地元のアパートについては、2004年12月に原則やめていて、それ以外の大手との提携も、昨年の夏ぐらいにやめています。唯一残っていたのがTATERUだけです。

 ――西京銀行の今の事業の柱は

 平岡 事業の柱といえば、地元・山口の中小企業への融資ですね。これが、地方銀行の存在意義ですし、そこがないと預金は集まりません。

 ――今回、金融庁の調査などは。

 平岡 今のところは何もありません。

 ――今後、同様の問題が起こらないための対策は。

 平岡 参考程度には見ていますけれど、預金残高の資料をもらうのであれば、それを残高証明に変えていくとかですかね。

 ――今回の影響は。

 平岡 風評については今のところないので、おそらくほとんどないのではないかと思っています。

 ――最後に、これだけは訴えておきたい、ということなどは。

 平岡 TATERUの件は、スルガ銀行とはまったく違います、ということはお願いします。TATERUも上場企業ですし、これで変なかたちで尾ヒレが付いても困ります。ちゃんと存続してもらわないといけませんし。

【坂田 憲治/取材日:9月11日】

関連キーワード

関連記事