2024年04月20日( 土 )

【特報】高島宗一郎福岡市長に出馬要請相次ぐも、消えない「入閣」情報

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戦略的優柔不断を続ける高島市長

▲2010年の福岡市長選で

 12月の任期満了まで2カ月。11月4日告示、18日投開票の福岡市長選に高島宗一郎・現市長が出馬するのかをめぐって、さまざまな思惑が飛び交っている。

 福岡市議会の会派「自民党新福岡」の3市議は25日、約1,000人の署名を持参して高島市長に立候補を要請。翌26日は西日本鉄道の倉富純男社長が「引き続きアジアのリーダー都市を目指してほしい」と3選出馬への期待を語った。27日には福岡市の医師、歯科医師、薬剤師からなる政治団体が出馬を要請する要望書を本人に手渡している。

 なにやらできすぎの感もある「高島待望論」。ここまで熱視線を送られながらも、本人が沈黙を続けるのはなぜなのか。

最終目的は「東京都知事」か

 高島市長の「出馬宣言」を阻んでいる最大の障壁は、何を隠そう本人の「上昇志向、中央志向」だ。九州最大の都市であり、人口増加数日本一(市と区)を達成するなど成長を続ける大・福岡市でも高島市長の自尊心を満たすことはできず、中央政界入りのチャンスを虎視眈々と狙っているというのだ。

 非常に近い関係にある安倍首相に入閣を直訴したといわれており、NetIB-News取材班が27日に入手した、「官邸内の会議で、『サプライズ人事』として高島市長の名前が挙がった」(与党関係者)という情報も、それを裏付けている。高島市長の入閣情報については、福岡市のニュースサイト「HUNTER」も伝えており、「市長は、周辺のドタバタに嫌気がさしていた」(高島陣営の関係者)という声も聞こえているという。

 サプライズ入閣が叶わなかった場合でも、高島市長が思い描く「次」のプランは複数ある。そのなかには「キー局のニュースキャスターで知名度を上げた後に、都知事選に出る」というミーハー丸出しの仰天プランも含まれているというから恐れ入る。

福岡市民は「蚊帳の外」の市長選

 いずれにせよ、高島市長の出馬宣言は10月2日の内閣改造後になるのは間違いない。サプライズ人事で名前が挙がれば涙ながらに福岡市を去り、あえなく落選すれば「満を持して」の出馬宣言――。冒頭にあげた各種待望論は、サプライズ入閣を逃した後に出馬宣言をするための大義名分の1つであり、出馬への布石と考えるほうがしっくりくる。

 残念ながら、高島市長の視線の先に福岡市民はいない、のだ。

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