インフルエンザが季節前の流行~季節外れの流行でワクチン供給不足の懸念
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9月末から10月初旬に上陸した大型台風の被害がなお深刻な列島では、一気に秋の深まりも感じるようになったと同時に、早くもインフルエンザが大流行の兆しを見せ始めている。
季節性インフルエンザは通常、11月下旬から12月上旬に流行開始、その後1月下旬から2月上旬に、ピークを迎えて3月頃まで続くというもの。今年はすでに9月初旬から集団発生しており、9月1日には大分県の学校で学年閉鎖、その後、東京都、福岡県、山形県、高知県の学校や幼稚園でも学級閉鎖が行われている。
大流行の兆しを見せる今年のインフルエンザだが、はやくも“ワクチン不足”が懸念されている。その深刻な状況は10月9日、大阪府保険医協会のアンケートで明らかとなっており、「ワクチンの納入量が少ない」「入荷が困難で、注射できないことがある」など同協会には医療機関から懸念の声が寄せられている。昨年(2017年秋~)の大流行の原因の1つに、製造の遅れによるワクチン不足があったが、今年も季節外れの流行によってワクチン不足の状況に陥ることがほぼ確実とされている。
季節性インフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原とする急性気道感染症で、その症状は「発熱(通常38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが突然現れ、咳、鼻汁など」が1~2週間続く。体力のない幼児や高齢者、糖尿病などの持病のある者など高リスク者は重症化の危険性が高く、最悪の場合は致死的な状況を引き起こす。ワクチンに頼らないインフルエンザ予防法は、外出後の手洗い等、適度な湿度の保持、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取、人混みや繁華街への外出を控える、マスク等の飛沫感染対策を行うことが(特に感染者が行うことが大切)、など。ワクチン不足が確実なこの秋からのインフルエンザ流行は、1人ひとりの日常生活での心がけで防ぐしかない。
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