2024年04月26日( 金 )

入管法改定法務省データ捏造を隠蔽する御用NHK

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 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は外国人労働者を人間と見なしていないと安倍内閣を糾弾した11月16日付の記事を紹介する。


安倍内閣は日本の主権者にとってプラスになる施策を何1つ実施しない。主権者にマイナスになる施策ばかりを決定、実施している。なぜなら、安倍内閣は売国内閣であるからだ。
安倍内閣がこの臨時国会で強行制定しようとしているのが、入管法改定案である。入管法改定案は、奴隷貿易を拡大する法案である。安倍内閣が法律改定を強行しようとしている理由は単純明快だ。
企業=ハゲタカ資本が安価な労働力の調達を求めているからだ。

どのような業種で人手不足が叫ばれているのか、
介護、建設、外食、宿泊、ビル清掃、農業、素形材産業などである。
基本的に、きつくて、汚く、危険な仕事である。
大変な仕事だから、労働者を確保するには賃金を上げるしかない。賃金を上げれば求職者は増え、求人は減る。
当たり前のことだ。「人手不足」ではなく「賃金不足」なのだ。
日本人がこれらの仕事を低い賃金でやりたがらないから、外国人を「輸入」してやらせるというのは、基本的に「奴隷貿易」の発想なのだ。
実際に、「技能実習」などのかたちで「輸入」されてきた外国人に、日本の企業はどのような対応を示してきたのか。
日本の労働法制では、外国人であろうとなかろうと、国内の労働規制が適用されることになっている。賃金も処遇も、労働関連法規制の対象になり、外国人労働者であるからといって最低賃金以下の賃金で雇用してはならないことになっている。
ところが、現実にはどうか。
国会内で野党がヒアリングを実施した結果からも明らかなように、日本企業が法規制を守らずに、外国人労働者の人権を侵害してきた事実が浮き彫りになっている。

法務省は2017年に失踪した7,089人の実習生のうち、不法残留などの入管難民法違反で検挙された2,892人に、失踪理由などに関する聞き取り調査を実施した。
その調査結果について、法務省は86.9%の2,514人が「より高い賃金を求めて」失踪したと野党側に説明していた。ところが、この説明が「虚偽」であった。
聴取票の失踪理由に関する質問では、回答の選択肢として「低賃金」「契約賃金以下」「最低賃金以下」などが並んでいるが、「より高い賃金を求めて」という選択肢がない。存在しない選択肢を選択した回答者が全体の86.9%だと説明してきたのだ。

11月16日、法務省は、真実の回答結果として、「低賃金」を理由に失踪した者が、全体の約67%を占めていたことを公表した。厚生労働省が裁量労働制に関するデータを捏造して国会に提出したのと同様の、虚偽と捏造のデータ作成に法務省も手を染めていたことが明らかになった。
野党は一斉に反発したが、法務委員会の葉梨康弘委員長(自民)が職権で16日午後の審議を強行しようとしたため、野党は委員長の解任決議案を提出し、委員会は散会された。
このことをNHKは11月16日午後7時の定時ニュースで伝えたが、最重要の情報を隠蔽した。

※続きは11月16日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「ハゲタカに日本を全面上納する安倍内閣」で。


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・植草一秀の『知られざる真実』

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