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2019年01月26日 07:01

【人生100年時代に向けて】有事の保証からリスク回避へと大きく変わる日本の民間保険!(後)

住友生命保険相互会社

加入後毎年の健康診断や継続的な健康増進活動の評価で保険料が変動
 住友生命保険相互会社(以下:住友生命)では、18年7月24日に、健康増進型保険“住友生命「Vitality」”を発売した。この「Vitality」は、世界17の国と地域で提供されグローバルに評価を得ている南アフリカの金融サービス会社Discovery Ltd.社(以下:ディスカバリー社)の健康増進プログラムで、従来の「加入時またはある一時点の健康状態を基に保険料を決定し、病気等のリスクに備える」という生命保険とは一線を画し、「加入後毎年の健康診断や日々の運動等、継続的な健康増進活動を評価し、保険料が変動する」ことにより、リスクそのものを減少させることを目的とした画期的な商品だ。

 実は住友生命では、すでに16年7月にディスカバリー社、ソフトバンク㈱との3社で“日本をもっと健康に”というキャッチフレーズを掲げた「Japan Vitality Project」を発表し、「Vitality」の日本市場導入に向け2年の歳月をかけて準備を行ってきた。「Vitality」の理念は、「人生100年時代」と言われる現在の長寿社会において、個々の健康状態の向上に貢献することで、健康長寿社会の実現を目指すこと。ディスカバリー社は1国1社の生保会社と提携して各国で「Vitality」を導入しており、日本では住友生命が独占契約を締結した。もちろん日本初上陸となる。

 加入時に保険料を割引き、その後の健康増進への取り組み状況によって保険料が変動する仕組みで、保険料が上がる場合もあることから、それを回避しようという意識が働き、健康増進への取り組みを継続することが狙いの1つ。さらに、日々の運動など期中の取り組みを評価する仕組みや、「アクティブチャレンジ」のような1週間単位の短期の取り組み結果に応じてコーヒー無料券などを受け取ることができる仕組みなど、短期、中期、長期に分けて行動科学に基づいた設計となっている。

 世界的にみて、全死亡原因の約60%は「がん」「糖尿病」「循環器系疾患」「肺・呼吸器系疾患」という4つの生活習慣病。そして、これらは「運動不足」「不健康な食生活」「喫煙」「アルコール過剰摂取」という4つの不健康な行動が大きな原因となっている。「Vitality」の健康増進プログラムは、これら不健康な行動を変えていくためのきっかけとインセンティブを与えるように設計されており、健康状態の改善につながることが期待される。

 さらに、「Vitality」の目的に共感した11社のパートナー企業と提携し、各パートナー企業とともに、顧客の健康増進活動への取組みと継続をサポートする“住友生命「Vitality」”加入者向けの特典(リワード)として、さまざまな商品・サービスを割引価格にて提供している。通常の10~20%程度の割引とは一線を画した、数字的にもインパクトのある特典が特徴だ。
 住友生命では、併せて「健康長寿社会の実現」という社会的課題の解決に向け、「Vitality」を核に、「お客さん」「社会」「会社・職員」が共有の価値を創造していく「CSVプロジェクト」にも取り組んでおり、生命保険マーケットを根本から変えていく可能性がある。

続々と登場する健康連動型保険

 東京海上日動あんしん生命保険㈱では、1日あたりの平均歩数が8,000歩以上となる計測単位期間の数に応じて、健康増進還付金受け取れる「あるく保険」を発売している。2年間を、6カ月ごとの4計測単位期間に分けて、ウェアラブル端末等による平均歩数を計測、2年後に、計測結果に基づき、健康増進還付金が受け取れるというものだ。また、第一生命グループのネオファースト生命保険㈱は、実年齢に代えて健康年齢を使用した「からだプラス」を昨年から販売している。契約時には実年齢を用いて保険料を算出するが、3年ごとの更新時には、健康診断等の検査項目結果等に基づいて算出した健康年齢を用いて、以後の保険料を決定するため、健康年齢が若いほど保険料が安くなるというものだ。

 万一の備えであった生命保険は、人生100歳時代を迎えて、健康サポート商品としての機能を持つ新たなステージへと大きく変化してきている。健康状態によって保険料や保険金が変わってくるという実利に結び付く行動科学を取り込むことにより、結果が出やすいのが特徴の1つだ。今後、健康寿命延伸に貢献する商品という新たな側面でますます注目されてくるのではないだろうか。

(了)
【取材・文・構成:継田 治生】

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