2024年03月29日( 金 )

ベトナム・アンズオン浄水場建設に安川電機など4社が参画~北九州市海外水ビジネス推進協議会

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安川電機

 北九州市海外水ビジネス推進協議会(富増健次会長)は、同協議会会員である(株)神鋼環境ソリューションと山九(株)のJVが受注したベトナムハイフォン市のアンズオン浄水場改善計画事業で、北九州市に本社を置く(株)安川電機(北九州市八幡西区)、(株)ユニ・エレックス(同小倉南区)のほか、同市で工事実績のあるメタウォーター(株)がU-BCFプラント設備製作などで参画することを明らかにした。この事業により、北九州市の地元企業には数億円規模の製品発注がなされる見込みとなった。総事業費は約20億円。

 U-BCFプラントの運転制御に必要な電気設備の製作は、主に安川電機が担当。U-BCFプラント工事の実績がある神鋼環境ソリューションとメタウォーターも分担し、ベトナムでU-BCFの実証実験を行ってきたユニ・エレックスが製作サポートに回る。取水ポンプ設備には、安川電機子会社の安川モートル(株)製のインバーター専用モーター(230kw×3台)を採用。日本からベトナムに輸出する。プラント周りの鋼管溶接作業は、山九の北九州市内にあるプラント事業部(同八幡西区)の熟練工を派遣。同市からマイスター認定を受けた高い溶接技術を現地プラントづくりにいかす。

 同協議会担当者は、地元企業などが参画した意義について「北九州市の製品技術が採用されたことは、同協議会の活動にとって、好事例。ベトナムで長く有効に活用されることを期待したい」などと話している。

 ベトナムハイフォン市では、生活排水などにより水道原水の水質が悪化。浄水処理プロセス能力の向上が課題になっていた。JICAは、無償資金協力事業として、アンズオン浄水場の改善プロジェクトをスタート。現地で実証実験などを行い、北九州市で実績のある高度浄水処理「U-BCF(上向流式生物接触ろ過)」の採用を決定。神鋼山九JVが工事を受注し、昨年11月から建設に着手。2020年4月の供用開始を予定している。

【大石 恭正】

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