2024年04月16日( 火 )

適正な対応迫られる学生恫喝の東洋大学

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は東洋大学キャンパスで竹中平蔵教授による授業反対の立て看板とビラを配布した学生について触れた2月13日付の記事を紹介する。


東洋大学白山キャンパス(東京都文京区)で1月21日、「竹中平蔵教授による授業反対!」の立て看板を掲げ、ビラを配布した学生が学生部に連行され、「退学」にも言及して2時間半叱責された事案に関して、当該学生の船橋秀人(ふなばし・しゅうと)さん(23)が2月11日、大学側に抗議文と公開質問状を送付した。

「反ジャーナリスト」の高橋清隆氏がNetI・BNewsサイト上に記事を掲載された。

【東洋大立て看事件】学生が大学に抗議と質問状、
「事実関係を残したい」
https://www.data-max.co.jp/article/27800?rct=nation

上記記事によると、船橋さんが提出したのは「抗議と謝罪要求」と「公開質問状」の2文書。
いずれも簡易書留郵便で2月11日に投函された。
前者は2枚資料で竹村牧男・同大学長に、後者は3枚資料で同大理事会に宛てられたもので、1週間以内に本人にメールで回答することを求めている。

以下、高橋氏掲載記事より引用させていただく。
「抗議と謝罪要求」では、学生部学生支援課の職員に2時間半にわたって詰問された経緯を説明。

その際に遭遇した「恫喝(どうかつ)」「身体的拘束」「表現の自由に対する過剰な干渉」「広報の不当」に関する4つの不法・不当行為を挙げ、大学を代表する同学長に謝罪を求めている。

「恫喝」については、学生部の一室で「就職先での立場が危うくなるぞ」「大学のイメージを下げているんだぞ。責任を取れるか」などと執拗(しつよう)、または大声で脅されたことを明かし、「これらは明らかな暴力です」と訴えている。

「身体的拘束」については、職員5〜6人による恫喝が身体的自由を奪われたかたちで行われたことを挙げ、仮に禁止事項違反の非があったとしても、度を超していると指摘。

「憲法18条で保障された『身体の自由』を侵す行為であり、刑法にふれる人権侵害」と告発する。

「表現の自由…」では、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の投稿を削除するよう迫られたことに触れ、「憲法21条で保障された『表現の自由』の侵犯」と指摘。

さらに「大臣を歴任し事実上の公人である竹中氏への批判は、個人の誹謗(ひぼう)中傷にあたらないはず」とつづり、長時間にわたる強い削除要求は越権行為だとしている。

「広報…」では、報道各社の取材に対して「禁止行為を行うと場合によっては退学処分になることを当該学生に説明した」と釈明していることを取り上げ、「これこそ退学の勧告といえます」と反論した。

立て看設置とビラ配布は『学生生活ハンドブック』に禁止事項として記載されているが、学則のどの条項に基づくかが明記されていないと指摘。

「それにもかかわらず、学生部職員は、一方的に学則57条に該当する可能性があると脅してきた」と糾弾している。

「公開質問状」は、同学生が抗議活動を行う原因となった、現在の同大学の問題点を記す。

※続きは2月13日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「ものごとを考え行動する若者を市民が支える」で。


▼関連リンク
・植草一秀の『知られざる真実』

関連キーワード

関連記事