人口減少、高齢化の北九州市　不動産市場に勝機はあるか

キミヱコーポレーション（株）

　かつて100万人を超えていた北九州市の人口は、95万人程度にまで落ち込んだ。賃貸住宅市場は飽和状態となり、築年数が経過した賃貸物件を中心に空室が増えている。また、空室期間も長期化する傾向が続いており、家賃も全体的には下落傾向にある。今後、さらに人口減少が進むことが予想され、北九州市全体では不動産市況が上向くことはないと見られる。不動産マーケットとしては厳しい将来が予想される北九州市でも賃貸住宅を供給するキミヱコーポレーション（株）の田中勝也社長に、北九州市の住宅市況について聞いた。

マーケティング難しいがノウハウあれば有望エリア

　北九州市の不動産市況は、全体としては落ち込みますが、それでも北九州市は大きなまちです。新興住宅地と違って歴史も産業もありますので、人気の学区や生活環境の良いエリアなどでは、賃貸・売買ともに不動産需要はある程度堅調に推移していくでしょう。

　たしかに福岡市と比べて、北九州市内で賃貸住宅ニーズの高いエリアを選ぶのは簡単ではありません。弊社が開発するアパートも福岡都市圏での供給が増えてはいますが、北九州市にもまだまだ供給する余地はあります。ただ、立地選びが非常に重要です。

　小倉高校や東筑高校などの公立校を受験可能な学区の一部である小倉北区日明、到津、西南女学院大学周辺、小倉南区曽根、八幡西区の一部、戸畑区の私立明治学園周辺などでは、2台分の駐車場が付いたファミリー向けの築浅物件であれば、60ｍ²で8万円前後の家賃設定も可能です。家賃は福岡市内とそれほど変わらないのです。

　その反面で、福岡市内と比べて地価は安い。西小倉駅周辺（小倉北区）など人気のエリアでも、福岡市の人気エリアの4分の1から5分の1で取得可能です。アパート経営は、土地と建物の取得価格に対して、どれだけの賃料を得ることができるかが重要です。極端にいえば、良いものを安くつくって、高く貸せれば成功といえます。つまり、用地選定さえ間違わなければ、北九州市の不動産市場は投資対象として有望なのです。

　弊社は創業当初から累計で約80棟の賃貸住宅を北九州都市圏で供給してきましたので、マーケティング力には自信があります。福岡都市圏での供給も増加傾向にありますが、北九州市の魅力アップのためにも、今後も北九州市での供給を継続していきたいですね。

＜Company Information＞
キミヱコーポレーション（株）
代　表 ：田中　勝也
所在地 ：福岡市博多区博多駅東3-13-21 エフビル2F
設　立 ：2003年7月
資本金 ：3,000万円
TEL : 092-432-3477
URL : http://www.kimie.jp