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2019年04月15日 13:51

経営環境の変化から様変わりし、新世代の士業へのシフトが進む(2)

 士業のビジネスモデルが大きく変わろうとしている。かつては難関の試験を通り資格を得れば、比較的安定した仕事が約束された業界だったが、その環境は時代とともに大きく変化している。引退しないベテラン士業が増えたことによる競合過多の状況に加え、AI(人工知能)に代表されるITの進化で従来型のビジネスモデルは崩壊の危機だ。

 そうした激変する経営環境のなかで、新世代の士業が台頭してきた。ここで取り上げる3社を率いる代表は、いずれも30代前半と若いながら、実績が物をいう士業の世界で急成長を遂げている。ベテラン士業と異なり、形式やジャンルに囚われず、合理的ながらも顧客目線でビジネスモデルを構築しているところも共通点だ。すでに福岡を代表する存在となりつつある3社の考察から、今後、経営者が士業とどのように付き合っていくべきか考えてみよう。

<税理士編>

 税理士や公認会計士の業界も様変わりした。かつて顧問料と決算時の費用をベースに税理士事務所の収入は安定していた。企業も会社経営の肝である資金繰りを把握している税理士を変えるという発想がなく、なんとなく長期間にわたって付き合っている。

 「ほかと比べたことがないので、税理士のレベルもわからない」「税理士ってこんなものだよね」という何の根拠もない依存関係の時代が長かった。だが記帳代行サービスなどが登場し、顧問料のダンピングが進み始めたことで競争が激しくなった。税務署員が定年後に税理士登録するという慣習も、この背景にはあるだろう。

 さらに近年ではAI(人工知能)という強敵が現れつつある。税理士の仕事は数字を扱う仕事だが、それはすなわちコンピューティングパワーが最も得意とする領域である。クラウドサービスとの相性も良く、税理士の業務のなかでも定型的な作業分野では、すでにかなりのところで活用され始めている。将来的になくなる仕事のランキングが話題になったが、税理士が上位にランクされるのはこうした理由からだ。ネガティブに捉えると先行きがない仕事に思えるが、税理士本来の知力を生かす仕事に回帰するとポジティブに捉えることもできる。若く有能な税理士は、すでにそうした動きを見せている。顧問契約など必要とせず、高次のコミュニケーション能力と専門的な知識、ノウハウを武器に仕事を獲得しているのである。

(税) アイユーコンサルティング

資産税に関する優れた専門性と顧客思いの対応で事業を拡大

 

 わかりやすい説明と親しみやすさ、スピーディーな対応で、設立7年目にして規模を急速に拡大している税理士法人がある。代表税理士・岩永悠氏が率いる若手の税理士集団、(税)アイユーコンサルティングだ。

  同法人は福岡では数少ない相続税・贈与税・事業承継といった資産税関連案件を専門とする。一般的に、1人の税理士が取り扱う相続税関連の申告数は、年間1~2件程度といわれるなか、同法人の2018年度実績はなんと北部九州および関東圏で年間356件。実績に裏打ちされたたしかな資産税案件の処理で、顧客だけでなく金融機関や士業関係者からも絶大な信頼を寄せられている。

 同法人に集う税理士14名は、全員が20~30代と若手ながら、中堅以上の税理士事務所で経験を培った、専門性の高い実力派ばかり。「高付加価値サービスの創造・提供」を理念に掲げ、若い活力を武器に、顧客ごとの依頼に向き合う対応力で、九州だけでなく、関東圏からも多くの相談が寄せられている。

 代表を務める岩永税理士は大学卒業後、福岡の中堅税理士法人に入所。10年に26歳で税理士登録。その後、国内大手の税理士法人、山田&パートナーズの福岡事務所設立に参画し、13年に独立開業をはたした。設立から1年半後には30坪のオフィスを構えるまでに拡大、15年4月に現商号で法人化をはたしている。17年1月には、関東事務所を開設。競争率の高い関東圏においても埋もれることなく支持を集め、着実に顧客を獲得。18年4月には池袋に東京事務所を開設。激戦区の東京中枢部においても、その実力を遺憾なく発揮し、全国へのサービス拡充に向けての礎を築いている。

※クリックで拡大

 同事務所が顧客対応で心がけていることは、【表】の通りだ。
 「わかりやすい」「対応が早い」「明朗会計」―基本ともいえるこの3つの柱が徹底しているからこそ、同法人は顧客から強く信頼され、実績を伸ばすことができた。最初は所属する税理士の若さに戸惑う経営者も、実際に相談を行うと「話を2、3割聞いただけですべてを理解してくれる」「打てば響くような、素早い応対」と感動し、間を置かず信頼してくれるようになる。

 資産税関連の業務のなかでも、人材・保証・承継方法など、さまざまな問題が絡み合うため、とくに高度な知識と実務能力の高さが求められる事業承継問題。豊富な知識と経験を有する同法人では、株式交換・株式移転・分割・分社・合併など、組織再編を活用した事業承継にも特化。丁寧に企業側の現状把握と問題点整理を行い、あらゆる手法での比較検討を行ったうえで、最善の事業承継計画を提供している。次なるビジョンを「日本一の事業承継プロ集団」とし、攻めの姿勢を崩すことなく全社一丸でその実現に向かう。

幅広いネットワークの構築で税理士業界に新しい風を呼び込む

 顧客のバックアップを図るための、ネットワーク構築も万全だ。同事務所では、弁護士法人や司法書士法人などの他士業と提携関係を結ぶことで、戸籍収集から遺言作成、相続関連の争い対応など、相続に関係するあらゆる相談を包括的に解決する体制を敷く。これにより、税理士の垣根を越えたサービスの提供を可能にしている。また、金融機関やハウスメーカー、不動産会社、保険会社とも連携を図ることで、着実に案件実績を伸ばしている。

 同法人のネットワークによる顧客フォローは、一般個人・企業相手だけにとどまらない。同法人が16年6月に開始した「IUダイレクト制度」は、「分業化」の波をさらに推し進める、画期的なサービスだ。「IUダイレクト制度」は、士気の高い複数の税理士・会計士たちと提携し、資産税を得意としない提携先からの相談や顧問先に対する提案・実務対応を担う制度だ。資産税案件を支援する「税理士による税理士のサービス」として、順調に提携数を増やし、お互いの持ち味を最大限生かした、質の高いサービスの提供を可能にするとともに働きやすい環境づくりによる優秀な人材育成にも一役買っている。

 提携先が増加するということは、その先にいる資産税に悩む顧客の救済数も増えるということだ。同業者と敵対するのではなく、得意分野を生かした「パートナー」として業界全体のボトムアップを図る。「新しい税理士としての在り方」を同法人から構築し、1人でも多くのエンドユーザーを幸せにするために、さらなる躍進を誓う。

<プロフィール>
岩永 悠(いわなが・ゆう)
1983年生まれ、長崎県諫早市出身。西南学院大学を卒業し、福岡市の中堅税理士法人で経験を積み、国内大手の資産税特化型事務所の福岡事務所設立に参画。税理士だけでなく、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、ターンアラウンドマネージャーの資格を所持。

<インフォメーション>
代 表:岩永 悠
所在地:福岡市博多区博多駅東2-10-16 川辺ビル4F
創 業:2013年4月
設 立:2015年4月
資本金:700万円
TEL:092-433-7520
URL:https://www.taxlawyer328.jp

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