2024年04月20日( 土 )

輻射熱で優しい冷暖房!~ecowinシリーズ

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桜島総合体育館に設置されたエコウィン

 熊本市の(株)エコファクトリーが開発した冷暖房装置「ecowinシリーズ」(以下、エコウィン)が注目を集めている。エコウィンは、一見するとエアコンには見えない。アルミパネルのパーテーションや柱が並んでいるだけで、見た目はオブジェのような印象を受けるが、れっきとした空調設備だ。

 エコウィンの仕組みは、アルミパネルに冷水や温水を循環させてパネルと室内で熱交換を行い、屋内全体の温度を一定にするというもの。アルミパネルには特殊な加工処理が施されており、熱交換効率の向上を実現している。風を用いずに温度調節ができるため、ほこりの巻き上げも少ない。また、冷房時にはビールジョッキの表面に水滴が付くようにアルミパネルに空気中の水滴が付き、除湿することもできる。空間全体の温度差が少ないため、身体にも優しいという特徴を持っている。

 近年では、大型公共施設でエコウィンが採用されるケースが続いている。導入理由は省エネ性能にある。熱交換による空調はエネルギー効率が高いため、通常の空調に比べて30%以上の省エネ効果を望むことができる。この効率の良さが評価され、2015年には「平成26年度省エネ大賞」を受賞した。

 公共施設のなかでも、とくに体育館への導入が増加中だ。風の影響を受けやすいバドミントンや卓球などの競技には、風を使わない空調設備が打ってつけだからだ。体育館などの公共施設のほか、高齢者福祉施設、保育園、病院、工場のクリーンルーム、戸建て住宅などへの導入が拡がっているという。(株)エコファクトリーの広報担当者は次のように語る。

 「体育館などの運動施設は高温多湿のなかで運動するため、熱中症の危険性が高まりやすく社会問題となっています。また近年、防災の観点から避難施設として体育館の空調の必要性が高まってきており、省エネ性と快適性を兼ね備えたエコウィンが注目されているのだと思います。問い合わせも増加中です」。

 パネル状のエコウィンパネル、ユニットが円柱状のエコウィンタワーがラインナップされており、設置する場所や顧客の要望に合わせたタイプを選ぶことができる。さらに、エアコンを熱源とした世界初の輻射式冷暖房ハイブリッドシステム「エコウィンハイブリッド」(第27回中小企業優秀新技術・新製品賞奨励賞受賞)の販売が開始されている

【柳 茂嘉】

<お問い合わせ>
(株)エコファクトリー
TEL:0120-539-666

■商品概要(標準サイズ)
panel
高さ2,450mm、幅1,068mm
tower
高さ2,510mm、幅500mm

 

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