2024年04月20日( 土 )

松尾建設社員が施工現場で暴行 起訴される

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 創業130年を越える歴史がある九州地区トップゼネコンの松尾建設(株)(佐賀市、松尾哲吾社長)の社員が、昨年11月に福岡県内の現場で暴行事件を起こし、今年3月に起訴(略式請求)されていたことがわかった。すでに罰金命令が確定している。

 同社北九州支店の40代社員が昨年11月下旬、飯塚市の施工現場で、50代の派遣社員に対し暴行を加え、今年3月末ごろに略式命令(罰金10万円)を受けていたことが関係者への取材でわかった。

 事件が起きたのは飯塚市の食品工場で、当時、排水設備の営繕工事が行われており、同社員は現場所長代理だった。暴行を受けたのは、別の派遣会社から派遣された建築士。2人は同じ現場を担当していたが、施工に関する食品会社側への説明をめぐり、意見が対立。松尾建設の社員が手を出したものとみられる。

 事件の約1週間後に被害者は県警に被害届を提出、同日受理された。示談に向けたやり取りが行われていたとみられるが、松尾建設側の対応に不信感を抱いた被害者が示談を拒否。検察は3月末に、暴行事件として簡裁に起訴(略式請求)し、10万円の罰金命令が確定した。

 松尾建設は「コンプライアンス遵守の研修を実施しながらも、このような事案が発生した。再発防止を徹底したい」としているが、行為の内容に関して、松尾建設側が同社員に対し、事情を聴取した結果と被害者側の言い分で食い違いが生じている。

 事件発生の背景には、排水設備の施工不良があったとみられており、判明次第詳報する。

【東城 洋平】

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