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2019年05月17日 09:26

【続・酷似する車検システム】原告らBSサミットへ係争情報通知、情報提供も求める

酷似する車検システム

別々の企業が開発した車検システムが酷似していることから、先発の開発会社が後発を「模倣」と主張。先発企業が後発の製品製造・販売の差し止めを求め、提訴していた。裁判で後発システムの開発過程が明らかになり始める中、関与が疑われるある全国組織が浮上している。

 酷似する2つの車検システムとは、(株)システム45(本社:東京都千代田区)が特許取得している「立会45分車検システム(以下、「S45車検」)」と上場企業子会社(株)EBE(本社:東京都千代田区)の「V車検システム(以下、「V車検」)」。「S45車検」は、2004年から車検フランチャイズチェーンである「マッハ車検」加盟店向けに展開されているが、後発の「V車検」は、2017年末に市場導入されたもの。

※表1

 

<第三者によるログインは認める>

 システム45がEBE、テックファーム、「S45車検」の元代理店代表取締役・中村臣敏氏の3者を訴えたこの裁判――。原告の主張は被告らの「代理店契約違反」「不正競争防止法違反」「著作権侵害」「特許侵害」「共同不法行為」などの疑い。システム45としては、長年、独自システムとして育ててきた「看板商品」の情報が外部に漏れ、同業システム会社が「オリジナル」の車検システムとして販売することに我慢がならなかった。

 これまでの裁判で、EBE・テックファーム側は中村氏がV車検の開発・販売に関与していることを認めている一方で、中村氏本人はV車検システムへの関与を認めていない。EBEはシステム45と契約していた中村氏のIDで原告システムにログインし、システムを閲覧していたことを認めていたことから、EBEの姿勢に疑問符がついていた。

 4月17日の裁判後、取材に応じたシステム45東京オフィス代表の話では、原告側はS45車検の独自性(著作物性)を説明したうえで、被告側がV車検システム以前に販売していた旧システムにはそれら独自性がまったくなかったと主張したという。そして改めて、その独自情報を得るためには、「S45車検」にログインして、閲覧しなければ「V車検」は出来上がらなかったはずだとしている。今後、被告らがどのように反論するのか、注目していきたい。

 またシステム45は「V車検」を「BS車検」として推奨する業界団体「BSサミット事業㈿」(以下、BSサミット)(東京都中央区、磯部君男理事長)に対し、本訴訟に関する情報提供を行ったことを明かした。BSサミットは車体整備・板金塗装関係者で組織され、2009年に法人化された全国組織。昨年9月には、「V車検」の販売を手がけるEBEとの事業提携を発表し、組合員に「BS車検」を推奨している。

<訴外関係者も関与か?>

 システム45はEBE・テックファーム側の答弁書の内容が事実であるとすれば、朝日自動車(株)(福岡市博多区、藤野利浩代表)についても、「V車検」の開発、製造に関与している可能性もあるとして、BSサミットに通知。藤野氏はBSサミットの副理事長兼組織戦略協議会議長に就任しているためだ。このことから業界からは、BSサミットが「V車検」模倣疑惑に関わっているのでは?とさえ、囁かれていた。合わせて、システム45はBSサミットに対し、係争解決に向けた情報提供を依頼しているという。

※【テックファーム(株)および(株)EBEの平成30年11月29日付答弁書より引用】

 「被告EBEは、当該車検システム(※「V車検」を指す)を訴外朝日自動車(株)(以下「訴外朝日」という)に導入することとなり、主にUI(ユーザーインターフェース)を研究するため、被告中村において実施した本件システム(※「S45車検」を指す。以下同様。)のデモンストレーションを写真撮影するなどした。また、被告EBEは、訴外朝日がUIを本件システムと大きく相違することのないようにと要望したことから、被告中村の承諾を得て、訴外プラスのパソコンにリモートでアクセスし、本件システムにログインして操作するなどし、本件システムの画面表示を閲覧したが、本件システムのデータやソースコードの解析やコピーは一切行っていない。」

酷似車検システム

 

<展示会にV車検なし>

日刊自動車新聞電子版 9月28日

 システム45の提訴前に行った業界関係者への取材で、BSサミットの磯部理事長は「データ・マックスは三流経済誌」と評していたというが、裁判に突入した今となれば、BS車検(V車検)問題も無視はできないだろう。なお、今年3月13日から15日、東京ビッグサイトで業界関係者による展示会「国際オートアフターマーケットEXPO2019」が開催され、原告・被告とも出展。この1年間でシステム45は、自動車整備システム大手のディーアイシージャパン(株)(本社:長野県上水内郡)と業務提携を進め、「S45車検」のOEM版「一等車検システム」を出展し、大きな注目を集めた。一方、EBEのブースでは、「V車検」は一切展示せず、車検システムについて展示することはなかった。

 

【東城 洋平】

▼関連リンク
【続・酷似する車検システム】EBE社、原告システムにログイン認めるも、コピーは否定
【続・酷似する車検システム】裁判始まる 被告らの主張に食い違い
「酷似する車検システム」に反響 業界で広まったV車検疑惑への反応
酷似する車検システムに重大な疑義(1)~後発に元加盟店の影

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