「第30回福岡アジア文化賞」大賞にランドルフ・ダビッド氏～アジア諸国の交流と相互理解のために尽力

　アジアの学術研究や芸術・文化の分野で顕著な業績をあげた人物に贈る「第30回福岡アジア文化賞」の大賞にフィリピンの社会学者であるランドルフ・ダビッド氏（73）が選ばれた。

　同氏はフィリピン大学で新興独立国が抱える問題や対策の研究を行い、民衆が主役の社会発展の道を模索。また、アジア研究者として有名な鶴見良行氏と共同研究を行うなど、日本の研究者とも連携し、アジア諸国の交流と相互理解のために尽力し、社会学者としての知見を市民に発信してきたことなどが評価された。

　このほか、学術研究賞にはオランダの歴史学者レオナルド・ブリュッセイ氏（72）が、芸術・文化賞には日本の劇作家、演出家の佐藤信氏（75）がそれぞれ選ばれた。