2024年04月19日( 金 )

働き方改革とは(1)~組織と植物

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 人間が植物を人工栽培する前、自然界での採取活動で食の一部を補っていた。それはドングリや椎の実、そのほか諸々の木の実だったろう。

 そして誰かが野生種から栽培を思いついた。このことは古代人が現代人と同じくらい、いやそれに勝るかもしれない知性をもっていたことを意味する。

 組織と自然界の原理原則を考えてみよう。自然には人的サポートはない。生きものは与えられた環境下で生きていく。一方、農作物はありとあらゆる人的サポートを受けて育つ。

 人によって、根菜類はその根を発達させられ、果菜類はその実と葉を肥大化した。彼らは優れた生産性をもつが、自ら自然界を生き抜く力はないに等しい。

 畑という彼らのフィールドも人手を離れると自然に戻る。そこではもはや人によってつくられた植物は生きていけない。

 企業と畑は似ている。そこにはさまざまなサポートがあり、そこに働く者の成長を助けてくれる。

 しかし、そこではすべてが快適で安心というわけではない。管理者にとって価値を生まないものは容赦なく排除され、未熟なものやかたちの悪いもの、生育がよくなければ間引きや廃棄が待っている。

 農業生産者と経営幹部は似ている。そこに育つ作物や社員の生産価値次第でその能力と実績を決める。そこには情熱という思いが込められての選別が生まれる。

つづく
【筑前 太郎】

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