2024年04月20日( 土 )

IR誘致で参考人招致~北九州市議会総務財政委員会

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
IRに関する質問に答えるアパナード(株)担当者(中央)

 北九州市議会総務財政委員会は24日、IR(統合型リゾート)の誘致検討の調査のため、IRに詳しいコンサルタント会社であるアバナード(株)(東京都港区)の担当者を参考人招致した。

 同委が参考人を招致するのは初めて。同社担当者は、世界のIRの動向、シンガポールIRの経済効果、日本型IRのポイントなどについて説明した後、質疑に応じた。そのなかで、日本のIR誘致レースの動向については、「北海道苫小牧が一番進んでいる」としたうえで、「空港や新幹線がある北九州市は、(IR事業者にとって)非常に魅力がある」と指摘した。長崎県佐世保市の誘致活動については、「いまだに具体的なプランが打ち出せていない」などとして、事実上のレース脱落を示唆した。

 委員からの質問も相次いだ。三宅まゆみ委員(ハートフル北九州副代表)が「日本以外の国で新たにIRを誘致する国はあるのか」と質問。同社担当者は、世界の主要IR事業者(オペレーター)は、日本を「ラスト・リゾート」と位置づけている。数千億円以上の投資をする国は「日本のほかにはもうない」という意味だなどと回答した。

 委員の1人で、IR誘致に熱心な井上秀作市議(自民党副団長)は「参考人招致が認められ、プロの意見が聞けたのは大変意義深い。多くの議員、市担当者にとって、IRについて深く知る良いきっかけになったと思う。これでやっと本格的に議論する土台が整ったのではないか」などと話している。

【大石 恭正】

<プロフィール>
大石 恭正(おおいし・やすまさ)

立教大学法学部を卒業後、業界紙記者などを経て、フリーランス・ライターとして活動中。1974年高知県生まれ。
Email:duabmira54@gmail.com

▼関連リンク
IR候補地は北九州空港が有力か IR事業者から最高評価

関連キーワード

関連記事