太宰府の財産を守り　楽しく愛されるまちへ

ナガタ建設（株）

家づくり手がけ創業70年

　地元・太宰府市を中心に、注文住宅の建築を手がけるナガタ建設（株）。2014年10月に3代目社長となった永田厳悟社長は、「太宰府にはもっと楽しさが必要」と話す。菅原道真公が謫居した跡で、府の南館であったといわれる榎社、さらに太宰府天満宮や坂本八幡宮などの歴史的建造物、文化財、観光資源が豊富にあるというアドバンテージをさらに生かすには、レジャー施設などの滞在時間を増やす新たな施設や仕組みが必要だという。

　同社は製材所から始まり、建設請負を手がけるなかで、住宅建築を手がけるようになっていった。創業から70年近くにわたって太宰府市の通古賀で事業を営んできたが、住宅の建築を手がける理由について「人生の半分を過ごす家というものに関わることは、我々の誇り」（永田社長）と話す。

　さらに、「住宅会社にとっては何軒もあるなかの1軒かもしれませんが、お客さまにとっては唯一の家なのだということを社員にも常に頭に置いておくように伝えているつもりです。今は主に都府楼の杜（坂本3丁目・全56区画）という分譲地で住宅建築を手がけていますが、太宰府に住みたいという人は多い。住んで良かったと思っていただける、快適で居心地が良い空間づくりを心がけて、これからも家づくりをしていきます」と続けた。

　文化財が豊富にあるというのは、大きな強みである一方、保存し続けていくには費用もかかる。しかし、これら文化財が貴重な観光資源であり、今後も守っていかなければならないものであるというのは市民の総意だろう。

　「地域の財産を守りながら、観光客にも愛されるまちにするために、太宰府市だけでなく、近隣の自治体や県、国とともに地域全体のまちづくりをしていきたいですね」（永田社長）と、令和時代の意欲を語った。

【永上　隼人】

＜COMPANY INFORMATION＞
代　表：永田　厳悟
所在地：福岡県太宰府市通古賀3-1-14